お酒好き、ビール好きなら、一度は自分で作ってみたい!と思うのではないでしょうか?かくいう私も、そのひとり。残暑のみぎり、きゅっと冷えたビールがおいしい季節の真っ只中。横浜にあるキリン横浜ビアビレッジで、ビールづくり体験教室に参加してきました。
まずは、オリエンテーション
開始時間10分ほど前に所定の会場に到着すると、多くの参加者がすでに席についていました。用意されていたドリンクを飲みつつ、ランチメニューを選んだり、名札に名前を記入したりしているうちに、開会の時間に。スタッフさんの説明がはじまります。ビールづくりの工程や、その日つくるビールについての概要、教室での注意事項などをモニターで解説していきます。
この体験教室でつくることができるビールは、「下面発酵」「上面発酵」に大別され、さらに下面発酵ならボックやピルスナー・ボヘミアンピルスナー・黒など、上面発酵ならエールやIPAといった具合につくるビールが分かれています。ビールの種類は日程によって異なり、教室に参加予約をする時点でつくりたいビールを選ぶことができます。
私が参加した日は「下面発酵」の回で、甘み・苦味のバランスがよい「ピルスナー」、横浜開港150周年を記念したレシピの「ボヘミアンピルスナー」こと「横浜ビアザケ」、アルコール度数が高く、味の個性の強い「ボック」の3択。横浜が日本のビール醸造発祥の地であることにちなみ、横浜ビアザケを選びました。アルコール度数は6%と、ちょっと高めです。
午前と午後に分かれて続く作業
教室へ移動し、用意されたエプロンを身につけると、いよいよ教室のはじまり。
1テーブル6名にインストラクターが1名付き、みんなで力を合わせて1つのビールをつくりあげます。まずは水をはった寸胴に麦芽を投入し、ICで加熱する作業。加熱の工程はつくるビールによって異なり(このレシピは門外不出!)、目標の温度になるまでの時間もきっちり決められています。これが結構厄介。急激に加熱してもダメなので、時計や温度計とにらめっこしつつ、常時寸胴にたっぷり入った麦芽をかき回し続けます。
午前中かけてこの「糖化」作業をしたあと、午後はいよいよ仕上げの作業へ。麦汁をろ過したものをさらに煮沸します。その際、まだ麦汁のなかに残っているホップ粕を取り除くべく、麦汁をぐるぐるかき混ぜます。こうすることで、ホップ粕が寸胴の中心部に集まるのだそう。工場ではワールプールタンクで行われる工程です。続いて煮沸したビールを氷で冷やしたコイルを通して醗酵用のタンクへ送ります。いよいよ、最後の工程である酵母の登場!どろりとした液状の酵母をおいしくなれという願いとともに投入し、ビールづくりの一連の作業が終了します。ビールが自宅に届くのはおよそ6週間後。どんな仕上がりか、待ち遠しい!
↑ホップの「毬花」。写真右のビンに詰められてビールが届きます
お楽しみのランチ&試飲タイム
午前と午後の作業の合間にランチと工場見学があります。ランチは肉・魚料理、カレーから選ぶメインディッシュにデザート、ソフトドリンクも付いてきます(作業の途中なので、ここはノンアルコール!)。工場見学はプロジェクションマッピングによるビールづくりの紹介があり、予想外の演出に目が釘付け!
↑3種類のランチから鮭のムニエルをセレクト。ビールはまだ飲めないので、ノンアルコールを
そして、最後に試飲タイム。できたての一番絞りなど、ビールを3杯楽しめます。
工場の出来たてビールは、家で飲む缶ビールとはひと味もふた味も異なります。ビールって鮮度が命とは聞いていましたが、これほどとは!工場直送ビール、ぜひ味わってほしいです!
(文・川崎 久子)