旅行はツアーが楽チンと決めている人、こだわりの個人旅行を好む人、リゾートでのんびり、遺跡巡り、現地体験型の旅...と旅のスタイルも多様化するこの頃。
「移動は手軽にリーズナブルに、現地ではちょっと贅沢に」という旅も一つのスタイルとして人気を集めそうです。 特に移動時間が短いアジア圏にはLCC(格安航空会社)の行き来が増え、格安料金での移動のチャンスが増えました。
今回は私フォトグラファーyOUが、LCCを使って中国の古都重慶で贅沢な時間を過ごす旅を4回に渡ってご紹介します。
「移動は手軽にリーズナブルに、現地ではちょっと贅沢に」という旅も一つのスタイルとして人気を集めそうです。 特に移動時間が短いアジア圏にはLCC(格安航空会社)の行き来が増え、格安料金での移動のチャンスが増えました。
今回は私フォトグラファーyOUが、LCCを使って中国の古都重慶で贅沢な時間を過ごす旅を4回に渡ってご紹介します。
【vol.03 リゾート「バンヤンツリー・重慶」と温泉地の歴史を知る】
重慶の中心部から再び空港方面の北へ1時間ほど。重慶の北西部にある北碚区(ベイベイエリア)に入ると、自然が増え、時折見える集落は下町風情が漂い、緩やかな坂道が続いて山を上がって行きました。そしてたどり着いたのが、緑広がる丘陵地帯の麓に位置する「バンヤンツリー・重慶」。
バンヤンツリーといえば、言わずと知れた世界でも有数の高級スパを備えたリゾートホテル。
そのグループの中で初めて天然温泉を備えたリゾートが、2013年にオープンしたバンヤンツリー・重慶なのです。
趣のある施設はリゾート特有の派手さがなく、中華民国設立時代に用いられた独特の建築様式と抑えた色彩が特徴的で、中国の歴史と伝統を感じられる雰囲気に一気に包まれました。
バンヤンツリーといえば、言わずと知れた世界でも有数の高級スパを備えたリゾートホテル。
そのグループの中で初めて天然温泉を備えたリゾートが、2013年にオープンしたバンヤンツリー・重慶なのです。
趣のある施設はリゾート特有の派手さがなく、中華民国設立時代に用いられた独特の建築様式と抑えた色彩が特徴的で、中国の歴史と伝統を感じられる雰囲気に一気に包まれました。
バンヤンツリー重慶は2013年にオープンしたばかり。
屋根はUラインを描く独特なフォルムと落ち着いた色彩。
エントランスから眺める丘斜面に点在するヴィラ。もちろんこちらも敷地内。
メインロビーを抜けて今回宿泊したスタンダードタイプの部屋は、重慶市内のホテルの中でも一番広いサイズで80m²。それぞれの部屋には内風呂と外風呂があり、外風呂には茶褐色で滑らかな天然温泉が湧いており、24時間いつでも入ることができます。
ゆったりサイズの外風呂で、目前に広がる静かな景色を眺めながら、私もこの温泉に長時間浸かったのは言うまでも ありません。
ゆったりサイズの外風呂で、目前に広がる静かな景色を眺めながら、私もこの温泉に長時間浸かったのは言うまでも ありません。
中国らしい装飾が美しいスタンダードタイプの部屋。
室内にもバスタブ、外の大きな浴槽には温泉が湧いている。
こちらはヴィラタイプの部屋のテラス。より緑を近くに感じながらのんびりできる。
バンヤンツリーと言えばやはりスパ。バンヤンツリープーケットにあるスクールを卒業した施述スタッフによる、高いクオリティのトリートメントを受けることができます。マッサージコースは8種類。ロミロミや北欧式など、各種のマッサージコースの中から今回私はバリニーズコースをセレクト。少し強めのオイルマッサージでそれまでの旅の疲れを癒すことができました。
また、水着を着用して入る共有の温泉プールが9種類完備。効能も様々な人参や肉桂、生姜などちょっと変わった温泉プールがじんわりと体を温めてくれます。
スパのエントランス。スタッフが丁寧に説明してくれる。
施術スタッフのクオリティも高い。
バンヤンツリーオリジナルのスパプロダクツは女性に人気。お土産に喜ばれる。
プールも充実。
シナモン(肉桂)入りの温泉も。
そして気になる食事は、朝夜ともブッフェスタイル。日中も施設内でゆっくり過ごす人には、ランチを摂る
レストランでもメニューは充実。重慶ならではの「火鍋」も楽しめますが、このお話はまた次回にしましょう。
レストランでもメニューは充実。重慶ならではの「火鍋」も楽しめますが、このお話はまた次回にしましょう。
各国のバンヤンツリーでは朝食のブッフェにシャンパンが出ると聞いていましたが、残念ながら重慶ではそのようなサービスはありませんでした。それでもローカルからアメリカン、コンチネンタルまでの充実ぶりに朝からお腹がいっぱいになってしまいそう。
夜のブッフェでは更にローカルフードも充実し、テラスにはイサキ、カキ、ホタテ、エビ、ラム、サーロインがずらりと並んで、バーベキュースタイルで料理が供されました。
朝食ブッフェではコンチネンタルスタイルもローカルスタイルもセレクトできる。
夕食ブッフェでのBBQサービス。セレクトした食材をグリルしてもらえる。
ここにもラムが並んでいた。重慶ではよく食べられているようだ。
夕食ブッフェには地ビールも。
さてリゾートを堪能したら山を下って、歴史の古い街を少し観光するのもいいでしょう。
オススメの観光地の一つが金剛碑(ジンガンベイ)。かつては避暑地として有名だった村落で、今では古い木造楼閣を見学することができ、かつての生活の息遣いを感じられます。
金剛碑(ジンガンベイ)の町並み。映画のロケ地としても使われるようだ。
かつての生活が垣間見れるような茶館の中。
村落から歩いてすぐ嘉陵江の河辺に。天気のいい日はボートで川下りも。
そしてもう一つご紹介するのが温泉寺。重慶は「温泉之都」という別称がある通り、昔から温泉地として有名ですが、その中でも北碚区の温泉は歴史も古く、嘉陵江に程近い北温泉の温泉寺はなんと南朝時代の423年に建立されたというから驚きです。近年になってこの地にプールやレストランなどの施設が整えられ、現在は重慶北温泉公園として地元民や観光客に愛されています。
また泉質が良く、微量の放射性元素が含まれているため、美容にいい温泉としても有名です。
ここ温泉寺では山門から仏殿までのんびり散歩をしながら、美しい建築や樹木、水路、そして石碑や仏像をたっぷり堪能することができます。
また泉質が良く、微量の放射性元素が含まれているため、美容にいい温泉としても有名です。
ここ温泉寺では山門から仏殿までのんびり散歩をしながら、美しい建築や樹木、水路、そして石碑や仏像をたっぷり堪能することができます。
黄金時代を思わせる色彩豊かな建築は貴重な歴史的文化財だ。
仏殿には明代の仏像。
今回は中心部とは全くの異空間で存分にリゾートを満喫した後で、ちょっと足を伸ばして中国の古い歴史を感じられる街並みを堪能した北碚区の魅力をご紹介しましたが、このように様々な顔を持つ重慶の魅力はまだまだ知られざるところが多そうです。
重慶の情報が少ないだけに、少しでも参考にして頂けたら嬉しい限り。
次回は重慶の名物料理「重慶火鍋」をたっぷりご紹介します。
取材・文:yOU(河崎夕子)