ニホンノカタチ 旅恋ver. by yOU(河崎夕子)

「移動は手軽に、現地で贅沢に」旅の新しいスタイル〜中国重慶の知られざる魅力〜vol.02

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旅行はツアーが楽チンと決めている人、こだわりの個人旅行を好む人、リゾートでのんびり、遺跡巡り、現地体験型の旅...と旅のスタイルも多様化するこの頃。
「移動は手軽にリーズナブルに、現地ではちょっと贅沢に」という旅も一つのスタイルとして人気を集めそうです。特に移動時間が短いアジア圏には
LCC(格安航空会社)の行き来が増え、格安料金での移動のチャンスが増えました。

今回は私フォトグラファーyOUが、LCCを使って中国の古都重慶で贅沢な時間を過ごす旅を4回に渡ってご紹介します。

Vol.02 中心部の宿泊はシックにラグジュアリーに「J.W.マリオット・ホテル 重慶」で】


成田空港からスプリングジャパン(春秋航空日本)を利用して
5時間と15分。
ようやく到着した重慶江北国際空港は曇天。思っていたより涼しく、湿度も低く感じました。
重慶市の北部にあるこの空港から車でおよそ
1時間かけて、中心部のホテルへ。
街中の渋滞は目を見張るほど。聞いてみると、ほとんどの住民が車移動するとのことでした。
しばらく走る高速道路を降りると、遠方には立ち並ぶ高層ビルが見え始め、大きな河を左手に見てしばらく並走していきます。これが重慶市を貫く
2つの河の一方「嘉陵江」。
重慶には北から嘉陵江が流れ、南から流れる長江の支流の烏江と市内で合流します。
これらにかかる橋はいずれも個性的なフォルムで美しく、それらを眺めながら市の中心部に入っていくのも楽しみの
一つですね。

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重慶市の渋滞は中国の中でもトップクラス。免れなさそうだ。

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長江にかかる大きな橋はそれぞれ美しくダイナミック。

橋を渡っていよいよ中心部へ。高層ビルが立ち並ぶ様子はイメージしていた古都重慶のイメージとは全く異なるもの でした。
到着したJ.W.マリオット・ホテル 重慶(重慶万豪酒店)は観光客が多い中心部にあるシンボリックな高級ホテル。マリオット系列の中でも最高峰を意味する「J.W.」を冠するホテルです。
エントランスロビーに入って吹き抜けを見上げると、壁に一面の長江三峡を表した彫刻作品が出迎えてくれました。
またお茶の産地でも有名な重慶ならでは、ラウンジに備えられた
2種類のウェルカムティーをいただけるのも嬉しいサービス。
そして今回宿泊予定の
27階エグゼクティブ・キングゲストルームへ。

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三峡の彫刻をダイナミックにあしらったホテルエントランス。

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今回宿泊したエグゼクティブ・キングゲストルーム。
この他にスウィートタイプとスタジオタイプがある。

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窓からの眺めは立ち並ぶ高層ビル群とその間を流れる嘉陵江。

このホテルの特筆すべきはエグゼクティブルームを予約した宿泊客だけが利用できる最上階のエグゼクティブラウンジ。特別なカードキーでアクセスできるこのスペースでは、毎日夕暮れ時の17時半からカクテルタイムがスタートします。


フルーツや軽食が並べられたビュッフェ形式でフリードリンク、フリーフードの贅沢。
灯りが点っていくビル群を眺めながら、夕食前のアペリティフタイムを楽しむことができます。
私はここでスタッフに勧められた「
chongqing hot(チョンチンホット)」というカクテルをオーダー。
白酎をクランベリーで割ったもので、甘みも少なく果実味多いドリンクは夕食前にぴったりでした。

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エグゼクティブラウンジ。ゆったりとした時間を過ごすことができる。

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カクテルタイムスタート。フルーツや軽食がブッフェスタイルで楽しめる。

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"chongqing hot"というネーミングのカクテル。夕食前のアペリティフタイム。

そして夕食はホテル内の四川料理レストラン「萬豪」にて。

重慶といえばかつては四川省に属していたこともあり、辛くて有名な四川料理が主流です。
普段辛いものを食べる習慣のない私にとっては少しだけ不安もありましたが、見た目ほどではないのが第一印象。
そして後からくる辛味が徐々に癖になっていく感じも味わいました。笑
特に印象的だったのがスパイシーチキン。
鶏肉をその中から探すほどの唐辛子の山が出てきた時はギョッとしましたが、こちらも見た目ほど辛くはありませんでした。

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ホテル内の中華レストラン「萬豪」。

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(左) 唐辛子のオンパレードのお料理にはビールがぴったり。こちらはスパイシーフィッシュ。
(中) こちらが名物スパイシーチキン。癖になる!
 (右) レストラン「萬豪」のジェイムス料理長。

ホテルには、その他インドアプールやフィットネスセンターも備えられ、ビジネスでの長期ステイにも適しています。
また不定期ながら、お茶の街重慶ならではのティーショウがあり、中国茶を独自の淹れ方で行うデモンストレーションを見学することができ、合わせて香りと味を体験することもできます。
今回試飲させていただいたのは、香りが芳醇でほんのり甘い重慶地元のお茶「永川秀芽(せいせんしゅうが)」。
戦国時代から茶葉生産を始めた重慶の中でも一番人気の高い銘茶と言われています。

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フィットネスセンター。

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大型のインドアプールも設備。

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ティーショウはロビーラウンジで見学できることもある。

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中国茶ならではの美しい所作と香りを楽しんで。

夜になって少し街を歩いてみました。重慶で最初にできた商業圏と言われるこのエリアはオフィスタワーが立ち並ぶ繁華街。
ホテルから歩いて程なく見えるのはライトアップされた時計台でした。それがこのエリアの名所、解放碑(ジエ ファン ベイ)。この時、夜も22時を回っているというのに、広場には老若男女が集まっていました。
夕食を終えて夕涼みをしている(?)お年寄り、今時のファッションに身を包んだ若いカップルなどなど... 広場周辺にはグッチやアルマーニなどのファッションブランドの店舗に並んでアップルショップやファーストフード店...。

そうかと思えば庶民感たっぷりの屋台も立ち並び、その様子はさながら銀座と渋谷を合わせて、さらに下町の雰囲気を足したような賑わいでした。

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解放碑。夜22時を過ぎてもなお、広場は賑わっていた (右)派手な色合いの町並み。

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街角に風船売り。日本のキャラクターもちらほら。

広場を抜けてしばらく歩くと2つの河のうちの一つ、嘉陵江の河岸にある崖のような斜面にライトアップされた独特な建物が見えてきました。
これが有名な洪崖洞(ホンヤートン)。
映画「千と千尋の神隠し」に登場するような建物は、古くから重慶近辺で用いられている伝統的な建築スタイルで「吊脚楼」と呼ばれるそう。
重慶の代表的な夜景を楽しめるスポットとして、多くの観光客で賑わっていました。

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こちらが洪崖洞(ホンヤートン)。古くて新しい風景だ。

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洪崖洞(ホンヤートン)周辺。
ライトアップされた橋を潜る
遊覧船は観光客で溢れかえっていた。

重慶という古都を初めて訪れた最初のエリアは古いものと新しいものが共存した賑やかなエリアでした。
次回は再び北西に向かい、山側にある憧れのリゾート「バンヤンツリー重慶」に向かいます。


取材協力:J.W.マリオット・ホテル重慶
http://www.marriott.co.jp/
取材・文:yOU(河崎夕子)

 

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