【古墳群プロフィール】
名 称:狛江古墳群
古墳の形:円墳と帆立貝形古墳
時 代:5世紀半ば〜6世紀半ば
整備状況:都指定、市指定の史跡として整備
長引くコロナ禍で、遠方の古墳を訪ねることが難しい今日この頃。そんな時は近場の古墳を探してみましょう。だって古墳は全国のコンビニエンスストアの数より多くあるのですから! ということで今回尋ねたのが、東京・狛江市の古墳。古墳時代中期には60〜70基ほどの古墳が造られたと推測され、多摩川を行き来する舟が見上げるような台地状に築かれています。
今回は和泉多摩川駅を起点にして10の古墳を巡る「狛江百塚古墳コース」のうち、いくつかをご紹介しましょう。※墳丘に立ち入れない古墳もあります。
<緒方小川塚古墳>7世紀半ば築造の直径約15mの円墳。
多摩川流域でも数少ない切石切組積みの横穴式石室で、
耳環や鉄鏃などの副葬品が出土しています。
公園整備され、覆屋をかけガラス越しに石室内部を観察できるよう整備されています。
開園時間9〜17時(10〜3月は16時30分まで)。
<土屋塚古墳>直径約35mの円墳。周溝からは大量の円筒埴輪の破片が見つかり、
その制作技法から上野国(群馬県)の工人集団とのつながりが伺えます。
<経塚古墳>直径約40mの円墳。中世の板碑が多数発見され、
祭祀の場として再利用されていたことが伺えます。
右隣のマンションの管理人に声をかけると鍵を開けてくれ、墳丘内に入ることができます。
<兜塚古墳>6世紀半ば築造の直径約36mの円墳。
築造当時の原型をよく留めており、公園として整備されています。
<亀塚古墳>全長約41mの帆立貝形の前方後円墳。
1951年に発掘調査が行われ、銅鏡や鉄剣、馬具などが出土しています。
現在は墳丘の大部分が削られてしまい、
前方部の一部に徳富蘇峰揮毫の石碑が建てられています。
紹介した5基の古墳を巡ると、その古墳の古墳カードがもらえるウォークラリーも実施中です!
https://www.komae.ed.jp/news/index.cfm/detail.1.5712.html
文化財散策マップ
https://www.komae.ed.jp/index.cfm/1,5243,c,html/5243/20200408-104259.pdf
★古墳日和ポイント★
民家と民家の狭間に残されていたり、墳丘に登ると民家の窓が目の前にあったりと、都会の古墳ならではの立地が多いだけに、見学マナーはしっかりと守りたいところ。地元の方に大切に守られてきたからこそ、今もこの姿を見ることができます。配慮を忘れず、感謝しながら見学したいですね。