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第8回 個性あふれる8つの庭園を巡る旅(北海道)
旭川、富良野・美瑛、十勝までの全長約250キロほどを結ぶ「北海道ガーデン街道」。このエリアには北海道を代表する8つの庭園が集まっており、初夏から秋まで花と緑に癒される旅ができます。
それぞれの庭園は、草花がメインのもの、広大な大自然のガーデン、針葉樹が鬱蒼と茂る庭園、ドラマロケ地の庭園、カフェやギャラリーもある庭園などさまざま。私が訪れたことのあるいくつかの庭園をご紹介します。
【富良野】風のガーデン
新富良野プリンスホテル敷地内にあるこちらの庭園は、倉本聰さん脚本、中井貴一さん、黒木メイサさん、神木隆之介さんらが出演し、緒方拳さんの遺作テレビドラマとなった連続ドラマ『風のガーデン』の舞台。450品種以上、約2万株の花々が4月下旬から10月中旬まで次々と咲き、ドラマの世界そのままの雰囲気がただよっています。
【十勝】十勝千年の森
日高山脈のふもとに広がる約400haもの敷地を有する庭園です。まさに北海道!という圧倒的な大自然と開放感を実感できます。
大小の緑の丘が波打つように広がる「アースガーデン」、自生種と園芸種の草花が咲く「メドウガーデン」など、コンセプトの異なるいくつかの庭園に分かれています。また、ナチュラルチーズ作り体験や、森の中を進み広大な草原を走るセグウェイガイドツアーも人気です。
【十勝】真鍋庭園
昭和41年(1966)に日本初のコニファー(針葉樹)ガーデンとして開園。日本庭園、ヨーロッパガーデン、風景式庭園の3つのテーマで構成されており、ゆっくりと回遊できるようになっています。
訪れた日は時折、遠くに雷の鳴る雨の日でしたので、高さ十数メートルにも及ぶ針葉樹が立ち並んだ鬱蒼とした空間を歩いていると、ヨーロッパのおとぎの絵本の中にまぎれこんだような気になっていました。
【十勝】六花の森
北海道を代表するお菓子メーカーのひとつ<六花亭>が運営する庭園です。山岳画家・坂本直行が描いた北海道の山野草が、4月下旬~10月下旬の開花時期に合わせて咲き誇ります。カタクリやハマナスなどの可憐な草花は、六花亭の包装紙でも皆さんおなじみのはず。広い敷地には小川も流れており、涼やかな水の音にも癒されます。
園内には、六花亭の花柄包装紙を壁紙にした「花柄包装紙館」や「直行デッサン館」などこぢんまりとした美術館がいくつも点在しています。六花亭のお菓子を購入できるショップのほか、カフェも併設しています。
他にも十勝・帯広地方には、迫力満点の「ばんえい競馬」や、甘辛いタレが名物の「豚丼」などの観光スポットやグルメもあります。ちょっとローカルなところでは、帯広市に隣接する中川郡幕別町の広大な明野ケ丘公園もおすすめ。明野ケ丘公園のシンボル『ピラ・リ』の不思議な造形物はまるでスペインの建築家アントニ・ガウディにも似ています。ここからは日高山脈や大雪山系の大パノラマを一望できます。
広い広~い北海道。レンタカーを使って、来年の新緑の頃から秋にかけてぜひ訪れてみてください。
北海道ガーデン街道 https://www.hokkaido-garden.jp/
写真・文:塩見有紀子