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第4回 4月の高尾山は花盛り(東京都)
今回はさまざまな草花が盛りを迎える高尾山を、ゲストライターの“山と旅を愛するフリーライター& エディター”の西野淑子さんがご紹介します。
豊かな自然が手軽に楽しめる、東京都のオアシス・高尾山。1年を通じて多くの登山客や観光客で賑わう、人気の山でもあります。新緑、紅葉、雪景色とさまざまな自然景観を見せてくれるなか、私が最も好きなのが4月の高尾山です。
高尾山山頂の大見晴らし園地。丹沢の山々の向こうに富士山が
ケーブルカー利用で薬王院にお参りしてから高尾山山頂に立ち、小仏峠へ向かうのが、この時期の私の定番ルート。
浄心門をくぐり、山頂に向かう
山頂の記念撮影スポット
高尾山〜小仏峠の間、一丁平周辺がサクラの名所なのです。花の見頃は都心よりやや遅く4月上旬〜中旬。ヤマザクラが道の両脇に咲き、まるでサクラのトンネルとなります。ヤマザクラはソメイヨシノより背が高く、花も儚げですが、たくさん咲いていると見応えがあります。
ヤマザクラが青空に映える
ヤマザクラと芽吹きの木々が美しい登山道
また、同じくらいの時期に咲くのがミツバツツジという山のツツジ。こちらは赤紫色の花で、葉の芽吹きより先に花が咲きます。ヤマザクラの淡いピンクとミツバツツジの赤紫色が絶妙のコントラスト。さらに、ところどころにヤマブキの黄色などが混ざると、山は一気に色鮮やかになります。
山で春の初めに見られる花の定番、ミツバツツジ
ミツバツツジとサクラの競演
この時期は次々に花木や草花が花開き、木々や草が芽吹いていきます。1週間たつだけで見られる景色も変わるもの。急ぎ足で歩いてはもったいない。あたりを見回し、花探しをしながらゆっくりゆっくり歩く。ぜひ来年の4月、高尾山で、たくさんの「いいもの」に出合っていただければと思います。
高尾城山の山頂もサクラの名所。茶店でのんびりと
※現在、高尾山は山内のすべての施設が休業。また、登山口には「登山自粛のお願い」の看板も立っています。
取材・文/西野淑子