サウナ好きフォトグラファーがおすすめする、個性派サウナ&エトセトラ 後編(静岡・京都・東京)

 

空前のサウナブームの中、「サウナ・スパ プロフェッショナル」なる資格まで取得してしまったワタクシ、フォトグラファーyOUが後編ではサウナに入る時のちょっとしたコツと前編に続いておすすめのサウナをご紹介します。

おまけの情報もありますので、最後まで是非ご覧ください。

「サウナってなんで気持ちいいの?わからない!」なんて人も多いかと思います。決まったお作法があるわけではなく、自分流の入り方を探せばいいと前編でお伝えしましたが、勿論サウナに我慢して長時間入ったり、サウナから出てすぐに水風呂に飛び込んだり、水分を摂らなかったりするのは危険行為。体に無理をしない入り方をすることで、気持ちよく体験できるのには理由があります。

それは熱い空間で汗をかき、水風呂で体を冷やす「温冷交代浴」が血管を拡張と収縮を繰り返すことで、血行を促進し、デトックス効果と同時に酸素や栄養素が身体中に運ばれて、気分がスッキリ。更に交感神経と副交感神経を刺激して自律神経を整えることができるからです。

そしてこの「サウナ→水風呂→外気浴」のサイクルの中で、熱いサウナや冷たい水風呂に慣れるには、実はちょっとした「コツ」があるのです。そこで、私がこれまでサウナをご一緒したり、お話を伺った方々の知恵や知識を拝借して、「気持ちいい!」と思えるサウナ体験のために、今すぐ始められる「コツ」をご紹介します。

 

これから始めたい人必見の「苦しくないサウナのコツ3つ」

【とにかく息苦しい!→サウナでは濡れタオルを頭と顔に巻く】

サウナの中は熱くて頭がのぼせそうだし、呼吸が苦しく感じる人も多いでしょう。ここ最近のブームで新しく誕生しているサウナは、フィンランド式と呼ばれるもので、熱した石に水をかけて蒸気を発生させる(ロウリュ)スタイルが主流。多湿のために息苦しさは軽減されましたが、濡らしたタオルを軽く絞って持ち込んで、頭から顔にかけて巻いてあげるとよいでしょう。熱気から髪の毛を守り、のぼせを防ぐことができます。サウナハットを被るのもこの効果があるからです。

【水風呂がとにかく苦手!→浴槽から手足を水面に出し、体を動かさない】

サウナでたくさん汗をかいた後は、水風呂にドボン!ではなく、きちんとシャワーなどで汗を流してから少しずつ。そして、手足を水風呂の外に出す(ラッコスタイル笑)ことで、冷たく感じることを軽減してくれます。これは手足が他の体の部位よりも温度に敏感だからです。また水風呂に入ったらあまり体を動かさないことをお勧めします。そうすることで、皮膚と水の間に幕が張ったようになり、冷たさを感じなくなるのです。

【外気浴でフラフラしちゃう!→しっかり頭をつけて休めましょう】

温冷交代浴の結果、血管の拡張と収縮が起こり血流がよくなることで、体の中からのジワーっとした感覚を楽しみながら、体を休めます。この時用意された椅子やベッドを利用して、出来るだけ頭をつけて、両足をあげることで、全身の血管の血液量を平常に戻します。目を瞑ってしばらくジッとしていると心身が整ってきて、「さ、またサウナに入ろうか!」となるわけです。この外気浴の時に水分をしっかり摂って、体の水分をしっかり拭き取ってあげることも大切です。

さてさて、サウナにちょっと興味が湧いてきたでしょうか?

そこで今回も私がおすすめするサウナをご紹介。水風呂にこだわる3選です。

水風呂に特徴がある旅先サウナ3選

【静岡/サウナブームの原点。ご存じサウナーの聖地「しきじ」】

写真提供・笹野美紀恵

サウナ好きなら一度は訪れたい静岡の「サウナしきじ」。全国の中でも聖地とされ、今でも多くのサウナーに愛されている施設。ここが他と何が違うのかと言えば、何と言ってもオリジナルで配合された漢方で蒸される薬草サウナに、地下50mから汲み上げた天然水掛け流しの水風呂!薬草サウナは110度と高温ながらも息苦しくなく、漢方の香りで蒸され肉まん気分(!)を味わえるのです。水風呂は天然水とあってとてもマイルドで入りやすく、給水口からは飲料として持ち帰ることも可能です。

外観こそ昭和レトロ感漂いますが、サウナ室は今年リニューアルしたばかり。浴室スペースの薬草風呂や休憩スペースの食事(サ飯)もお勧めの、1日過ごせる施設。

ちなみに私はリニューアル後まだ足を運べておらず、今一番再訪したいサウナです。

https://www.saunashikiji.jp/

【京都/サウナ愛が高じて店の奥に作ってしまった⁈「ぎょうざ湯」】

 

京都の祇園四条、鴨川近くの庶民的な街並みに馴染む、一見何の変哲もない町の餃子屋さんが「夷川餃子なかじま 団栗店」。サウナが好きすぎて、この店の奥に貸切サウナを作ってしまって話題になったのがこちらのお店。大きな鉄板のある店内を抜けて奥の扉を開けると、清潔感に溢れた空間に導かれました。

最大4名貸切のセルフロウリュのサウナと天然地下水の水風呂、そして建物に囲まれつつ空の抜けた外気浴スペース。何と言っても水風呂は加茂川水系の天然水にこだわった程よい温度の柔らかい水質がとても心地いいのです。無駄のない導線の空間で時間いっぱいにサウナを味わったら、もちろん扉を開けてそのまま餃子屋に立ち寄り。スッキリした心身にビールと餃子が染み渡る、そんな禁断のサウナです。

https://www.nakajimagyoza.com/gyozayu

 

【東京/生姜焼き専門の定食屋が生姜をふんだんに使った「生姜サウナ 金の亀」】

 

東京赤坂。繁華街のど真ん中にある生姜焼き専門店「しょうが焼きBaKa」赤坂店の2階に上がると、そこには「生姜サウナ金の亀」。通常は男性専用なのですが、毎週水曜日だけはレディースデーに。

ここは高知県の仁淀川の水で育てられた生姜をふんだんに使った珍しいサウナなんです。スタッフによる生姜の水出しロウリュで一気に発汗、生姜エキスの入った水風呂で途端にクールダウンされます。そして3階に上がると、インフィニティチェアやハンモックが並び、ウッドデッキで横たわることができる広々とした外気浴スペースで、生姜水を飲みながらしばし休憩。この生姜効果なのか、私が体験した際は、「あまみ」と呼ばれる、血流が良くなった時に出る腕や足の赤い斑点が色濃く出て、温冷交代浴によるその効果をいつもよりも実感しました。

ここはスマートフォンなどは更衣室から持ち出せないので、デジタルデトックスにもなりますね。そして帰りは....当然ご想像の通りです(笑)

https://kinnokame.com/

 

そして最後におまけ。とっておきの体験ができるサウナをご紹介しちゃいます。

【東京/1日1組限定の隠れ家。サウナの後はアネックスで味わう出張シェフのコース料理で極上体験できる「サイタブリア アネックス」】

Model:笹野美紀恵さん

豊洲のリバーサイドに広がるサイタブリアフードラボ。屋外イベントなどでも利用されるこの敷地の一角に、秘密の隠れ家のように設置されたサイタブリアアネックス。こちらでは仲間たちと貸切で、バレルサウナと水風呂、外気浴、そしてディナーを楽しむことができます。

夕暮れ時にはサウナから見える高層ビル群がオレンジ色に染まり、都会らしい景色を楽しみながら、ひとしきりサウナを楽しんだ後は、隣の建物に移動します。長テーブルを囲みシャンパンからスタート。サイタブリアのシェフが出張コース料理を振る舞ってくれます。女性同志の仲間ならすっぴんのままで気軽に臨むもよし、少しドレスアップして特別な時間にするもよし、他ではなかなか味わえない体験です。

私がこちらに伺った際、最初にご紹介した静岡の「サウナしきじ」のご息女で全国のサウナのプロデュースも手がける笹野美紀恵さんとご一緒させていただきました。その時も色々とサウナに関するお話を伺いましたが、なかでも今お勧めの「とっておきサウナグッズ」をご紹介しましょう。

写真左が「白樺さうなみすと」。白樺のヴィヒタの香りがするサウナミストで、ロウリュがアロマ水でない場合に、これを使ってサウナの中に白樺の香りを漂わせます。ほんのり優しい香りのミストは高温からお肌を守って、保湿もしてくれるという優れものです。

そして写真右がカッサ(マッサージ・ツール)。これは笹野さんの私物ですが、形状はなんであれ、カッサをサウナに持参してセルフケアを兼ねちゃうのも。血行がよくなるサウナの中なら、むくみを解消する絶好のチャンスでは⁈

サウナにまつわるエトセトラ、前編後編にわたってご紹介させていただきました。これまで未経験の方も、是非無理のないところからトライしてみてはいかがでしょうか?かくいう私もまだまだ「サ道」半ば。これからも旅と共に体験を増やして、またご紹介できたらと思います。

写真/文:yOU(河崎夕子)

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