前回の石垣島記事ではサステナブルな観光モデルツアー「サステナ島旅ISHIGAKIJIMA」をご紹介しましたが、今回は自由時間でのアクティビティを中心に、石垣島での観光をご案内します。
サステナ島旅のホームページで紹介されている「サステナブルな島体験」の中で、私が気になったのは、(有)石垣島観光が催行するアウトドア体験。せっかく石垣島を訪れるなら、石垣島を思い切り満喫しましょう!
石垣島観光のアクティビティ
(有)石垣島観光は20年以上前から石垣島でアクティビティを手がける老舗ショップ。熟練のスタッフによる安全第一なアクティビティを行っており、小さなお子さまも楽しく安心して参加できます。今回参加したのは、「宮良川マングローブカヌー」と「星空ウォッチ&ナイトサファリ」の2つ。
マングローブといえば八重山諸島のひとつ西表島が有名ですが、石垣島もマングローブの自生地として知られます。ちなみに、マングローブは「植物の総称であって、植物ではない」とのこと。石垣島のような亜熱帯気候帯で淡水と海水の両方が満ちる場所に生える、この植物の総称がマングローブです。
「宮良川マングローブカヌー」ツアー
マングローブが鬱蒼と生い茂る川を、時おりマングローブの林の下をカヌーでゆっくり進みます。2人でひとつのカヌーを漕ぐので、呼吸を合わせるのが大切。でも、波が穏やかな場所が多いので、座った状態でまったり過ごせるのがカヌーのいいところです。お母さまが小さなお子さんを抱っこして参加されていたご家族は、お父さまがおひとりでカヤックを漕いでましたが、お子さんもとっても楽しそう! 体験した日はあいにくの天気でしたが、石垣島の豊かな自然に思いを馳せることができました。
カヤックやSUPからしか見られない景色
「星空ウォッチ&ナイトサファリ」ツアー
サンセットや星空、そして森に住む幻想的なホタルや動植物を熟練のガイドによる案内で見られる夜のツアーです。残念ながら体験した日は雲がたちこめる曇天でしたので、星にはまったく出会えず仕舞い。ですが、ガイドさんがさまざまな秘密の場所へ案内してくださいました。本土ではホタルは夏の風物詩ですが、3月〜6月が時期のヤエヤマボタルに出会えました! ヤエヤマボタルは大きさは2~5ミリほどで、石垣島と西表島しか生息していないそう。光のまたたきが早く、とても幻想的でした。
また、絶滅危惧種のヤシガニにも遭遇!!
大きなハサミに挟まれたら大変。ガイドさんが慎重に持ち上げます
指を切り裂くほど鋭い大きなハサミを持つヤシガニ。青?紫?となんともフシギな色。大きいヤシガニは重さ4kgほどになるのに動きは敏捷で、リリースした途端に岩の下に素早く隠れてしまいました。残念ながら、ヤシガニは乱獲や捕食によって数がかなり減ってきているそうですが、この日はガイドさんも驚くほど、多くのヤシガニに会えました! こんな珍しい生き物に出会えるなんて、とても貴重な経験となりました。
写真がブレてしまうほど動きが早い!
他にも石垣島観光では、干潟散策やサンセットカヌー、SUP、シュノーケリングなども行っていますので、ぜひ参加してみてくださいね。ホテルまで送迎してくれるのもうれしい点です(川平より北部、空港への送迎は不可)。
石垣島観光 http://www.yaeyama.ne.jp/
レンタカーで自由きままに
レンタカーをすれば、透明度が世界一とも称される美しい海や断崖絶壁の岬への観光も自由自在。石垣島のNo.1絶景スポットとして有名な「川平湾(かびらわん)」はブルーの海が幾重にも続き、まるで天国のような美しい湾。天候が悪くてもその美しさは変わらず、水色が輝いていました。時間があればグラスボートでゆったり遊覧するのもおすすめです。
川平湾
他にも、市街地から車で約40分の「玉取崎展望台」や、穏やかな海のイメージが強い石垣島とはうってかわって、まるで日本海のような荒々しい海を見られる断崖絶壁に位置する「御神崎灯台」もドライブルートに加えると、石垣島の自然をたっぷり感じられますよ。
上)玉取崎展望台 下)御神崎灯台
また、名蔵湾に面する高台にある「ミルミル本舗 本店」のジェラートは、石垣島観光の地元出身スタッフさんおすすめのスイーツ。サステナ島旅の記事内でご紹介した、移動のバスに使用した藻類のユーグレナ味(和名ミドリムシ)や、島豆腐、塩黒糖、石垣島産のパイン、紫芋など、沖縄ならではのフレーバーに目移りします。ですが、1カップで2種類のフレーバーを選べるのです! 私は2回行って4つのフレーバーを食べちゃいました。市街地から御神崎灯台へ向かう道中にあり、絶景を眺めながらのジェラートは格別です。ちなみにミルミルは空港にもありますので、もし食べそびれてしまった方は出発前にぜひ。
石垣島ならではのフレーバーが。ボリュームたっぷりのハンバーガーも美味
市街中心には沖縄料理の居酒屋も豊富です。事前にしっかり調べてから行くのもいいですが、気のおもむくままふらっとお店に入るのもいいですよ。きっとおいしい泡盛と石垣島の味に出会えるでしょう。
ふーちゃんぷるー、スクガラスの豆腐のせ、ミミガー、
地元のミニトマト、セイイカの刺身
他にも食べてみたいメニューがいろいろ
美しい景観を有し、独創的な美食にも出会え、長閑な時間を過ごせる石垣島。世界中から多くの観光客が集まるのは、それだけ惹きつけられる点が多く詰まっているということ。3泊4日では足りないほど、多彩な魅力のある石垣島をあらたに感じた今回の滞在。曇天の日が多かったのがつくづく残念ですが、心残りはまた訪れたいというきっかけにもなります。
そして、石垣島を訪れて、「石垣島をまず知ること」。これこそ、美しい石垣島そして八重山諸島を守りたいという想いが生まれる最初の一歩になるのではないでしょうか。
石垣市 https://www.city.ishigaki.okinawa.jp/
石垣市公式観光情報サイト「OORITOORI」 https://ooritoori-ishigaki.com/
取材・文:塩見有紀子