フーディーズ待望! 羽田空港にスターシェフが共演する美食系ギフトのセレクトショップオープン! (東京・羽田空港第1ターミナル)

えっ、あのシェフがギフトをプロデュース!? オープンするや旅系フーディーズの話題をさらった「HANEDA STAR &  LUXE(ハネダ スター アンド ルクス)」。空港を利用する機会の多い読者のみなさまの中には、もうチェックした方もいるのでは。おいしいモノ好きお待ちかねのギフトショップを紹介します。

儚くも美しい「諸鉤 morokagi」の琥珀糖

 

「HANEDA STAR &  LUXE(ハネダ スター アンド ルクス)」が登場したのは、羽田空港第1ターミナル2階マーケットプレイス。グローバルメゾンから伝統的な和菓子まで13のブランドが一堂に会しました。なかでも私のイチ推しは、このたび誕生した新ブランド「諸鉤 morokagi」。

諸鉤」とは繰り返し結ぶことができる蝶結び(花結び)を意味する結びの名。日本語って美しい

HANEDA STAR &  LUXE。右手前「諸鉤 morokagi」にはイートインできるカウンター席も。©HANEDA STAR &  LUXE

なぜって「諸鉤 morokagi」は、アジアのガストロノミー界をリードする3人のシェフ、「FARO」加藤峰子さん(ミシュランガイド東京2025 一つ星、グリーンスター/アジアのベスト50レストラン 2024 アジアのベスト・ペイストリー・シェフ賞)、「La Cime」高田裕介さん(ミシュランガイド京都・大阪2025 二つ星/アジアのベスト50レストラン 2025 8位)、「Hommage」荒井昇さん(ミシュランガイド東京2025 二つ星/アジアのベスト50レストラン 2025 78位)がコラボして生まれた日本発のお菓子ブランド。もう絶対、私たちの好みにドンピシャなわけです。

※「La Cime」高田裕介さんの関連記事はこちらをどうぞ

左から高田さん、加藤さん、荒井さん ©HANEDA STAR &  LUXE

これまでひと皿に真摯に対峙し、芸術性の高いマスターピースのような作品をつくり続けてきたこの3人が、羽田空港という大きなマーケットでどんなギフトを届けるのか。想像するだけでもワクワクしますよね。それはとても3人らしいものでした。

杏とサワーチェリーの生落雁「果実のジオメトリー」(香川「御菓子司 寶月堂」桑田桃子さんとコラボ)©HANEDA STAR &  LUXE

左上から時計回りに「橘と花の香」「移り変わる景色のポリリズム」(共に石川「京菓子司 金谷正廣さんとコラボ)、「檜菊華」(香川「夢菓房 たから」濱田浩二さんとコラボ)「小春の木漏れ日のどら焼き」(香川「三友堂」とコラボ)©HANEDA STAR &  LUXE

 

これらは加藤さんのスイーツ。日本の、とりわけ地方で、高い技術と長い歴史を持ちながら消えかけている伝統を次世代に受け継ぐために、コラボというかたちで、地方の名店に光を当てつつ、加藤さんらしいアプローチで現代的な魅力をプラスしています。

加藤さんのスイーツの魅力は複眼的な多層性にあると思います。加藤さん自身の佇まいにも通じる、凛とした品格のあるお菓子は、日本の端正な美の具現化として海外にも誇りたい。加藤さんが選んだコラボ相手もきっとすばらしい菓子職人のはずで、石川や香川のお店にも旅してみたい…と旅心を刺激する、空港にぴったりの展開です。

フライトの前や後に、ここに立ち寄ってお菓子を味わうのも旅の特別感を演出してくれるかと(個人的にはひとりでお菓子と向き合う時間をおすすめしたい)。オープン限定や要予約のお菓子もあるので、こまめに確認してみてください。

左:「究極のポテトチップス」右:「人形焼」©HANEDA STAR &  LUXE

こちらは高田さん。一般的な薄切りのチップスよりもじゃがいもっぽいテクスチャを楽しめる「究極のポテトチップス」は銀の塩、究極の青のり、大阪スパイシーカレーの3種のフレーバー。もうひとつ、とつい手が止まらなくなる余韻のある味わいで、青のりにはうま味をふくらませるためにキャベツのパウダーをプラスしたそう(隠し味…なのか?)。

こういう定石ではない発想がポンポン飛び出すのが高田さんらしさと私は思っていて、ほんとうにいつかのぞいてみたい、高田さんの頭の中。

「人形焼」は大阪名物ミックスジュースの餡入り。「La Cime」のアレをご存じの方ならくすってなりますね。

左:「大人のポップコーン」右:「あられ」©HANEDA STAR &  LUXE

こちらは荒井さん。「空港を舞台に、自分の味をたくさんの方にお届けできるのはとても光栄です。みなさんが親しみのあるお菓子をテーマにしました」という荒井さんが選んだのは、子どもからお年寄りまで誰もが食べ慣れたポップコーンとあられ。

ポップコーンはクオリティの高いとうもろこしを選び、喜界島の粗糖を使ってキャラメルフレーバーに仕上げました。もち米の風味がくっきりと際立つあられは山椒醤油、ゆず昆布、トマトガーリックの3種類。これだけ庶民的なお菓子をテーマにしながら、料理人としてのアプローチで昇華しているのが荒井さんらしい。あられ、久しぶりに食べました。

その他のブランドのラインナップもとても豪華。限定品などここでしか出合えないスイーツもたくさんあります。スイーツって眺めているだけでも多幸感ありますよね。一気に写真でどうぞ。

左上から時計回りに「いったつみとらどう」(初の常設店)「MAISON CACAO」「Regalez-Vous」(羽田初出店)「Mr.CHEESECAKE」(羽田初出店)©HANEDA STAR &  LUXE

左上から時計回りに「とらや」「小布施堂」「叶 匠壽庵」「福砂屋」©HANEDA STAR &  LUXE

左上から時計回りに「ねんりん家」「Nadir Gullu」「LADUREE」「THE PENINSULA BOUTIQUE」(5月31日までのポップアップ)©HANEDA STAR &  LUXE

 

私の個人的な3選は…。

ブランドの価値(「神楽坂石かわ」と「虎白」)をきちんと理解して味のわかる美食家の友人には「いったつみとらどう」の「椰子の白わらび餅」。好奇心旺盛な祖母や姪っ子には「Nadir Gullu」の「バクラヴァ」(世界のいろんな味を知ってほしい)。そして「とらや」の「小形羊羹」は全旅人が所持すべきだと思います。(これについては長くなるのでまた語らせてください)

渡す私が幸せになれる、そんなギフトを鞄にたくさん詰め込んで。みなさま今日もよい旅を。

ボン・ボワイヤージュ!

 

取材・文/江藤詩文(shifumy)

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