前編では体験をメインにご紹介しましたが、航空科学博物館はまだまだ見どころがいっぱいです。
まずは航空科学博物館に入ってすぐ左の西棟に向かいましょう。ここはジャンボジェットに関する展示となっています。ひと際目を引くのが、ボーイング747の胴体断面や巨大なジェットエンジン。なんと実際に使われていた実物なのです! 機体が輪切りになっているなんて、そうそうお目にかかれませんよね。
奥には胴体の輪切り! 頭上は、前編で操縦体験したボーイング747-400大型可動模型
(画像提供:航空科学博物館 ※画像の転載・コピー禁止)
中央棟2階には飛行機の模型がずらり。アメリカのライト兄弟によるグライダー型の飛行機から各国の戦闘機、NASAスペースシャトルなどなど。どの模型も面白くて、ひとつひとつ見ていると時間が足りなくなってしまいます。
また、連続ドラマや映画で話題になったドクターヘリの実物大キャビン模型も展示されています。ヘリ内部をのぞけるので、ドクターヘリがどんな仕組みになっているのかチェックしてみてくださいね。できれば一生お世話になりたくないものですが。
模型で黎明期から現代までの飛行機の進化を見られる
前編で書きましたが、航空科学博物館は成田空港のすぐ隣りに位置します。そのため離発着する飛行機を間近で見られます。現在はコロナ禍の影響で離着陸する旅客機は少ないですが、それでも体感で5~15分に1回は飛行機が飛んできます。
「でも、羽田空港でも見られるよね?」という方もいるかもしれませんが、国内線がメインの羽田と違って、成田空港は海外の飛行機が圧倒的多数。コロナ禍前の成田空港は、定期便だけでも就航航空会社は106社(内貨物便14社)にものぼっていたそうです。そのため、さまざまな国の飛行機が見られるのです。カラフルな海外の飛行機が飛んでくることも。
すぐ間近を飛行機が次々とやってくる!
また、成田空港は貨物の取扱量が世界第5位なので、窓のない貨物便もたくさん飛んできます。実は、成田空港は生鮮・冷蔵の生マグロの輸入量は国内の7割を占め、圧倒的な国内シェアを誇るそう。飛んでくる貨物機のどれかがもしかしたらマグロを運んでいるかも!?
そしてこれらの飛行機を一望できるのが、屋内なら中央棟5階の展望展示室、屋外なら3階の展望台です。特に屋外なら大きなエンジン音とともに、すぐ間近を飛ぶジェット機の迫力ある姿を見られます。
中央棟5階の展望展示室からの景色
(画像提供:航空科学博物館 ※画像の転載・コピー禁止)
お昼は中央棟4階の展望レストラン「バルーン」へ。こちらの窓際席は成田空港のA滑走路が間近に見える特等席。飛行機を眺めながら「機内食風ランチ」をいただけます。メニューの見た目は、エコノミークラスオンリーの私にはお馴染みの機内食そのもの。
飛行機が飛んでくると思わず見入ってしまう
レストランは週末は混雑必須ですのでご注意!
他にも、顔写真を合成してパイロットや整備士など空港に関するスタッフの制服を着用したかのように撮影できる写真コーナーや、成田空港の巨大なジオラマ展示、ギャレー(厨房)の再現展示、ファーストクラスの座席に座れる展示などなど盛りだくさん。
屋外展示場にずらりと並んだセスナやヘリコプターの実機との記念撮影も忘れずに。高いところがあまり得意ではない私ですが、どこか空への憧れを思い起こさせてくれます。
エントランスは滑走路をイメージ
連載タイトルは「ひとり旅にアート心も入れて」ですが、航空科学博物館は2人以上で訪れて、一緒にわいわいしながら楽しんで欲しい場所です。
大人も子どもも一日中楽しめるので、ぜひ朝から訪れてみてくださいね。
航空科学博物館 http://www.aeromuseum.or.jp/index.html
◆航空ジャンク市 2022年1月29日(土)、30日(日)開催予定