今日も古墳日和 by 多田みのり

【シリーズ・彼氏と行きたい】彼氏と行きたい草津温泉

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彼や旦那さんとのデートのなかで、温泉旅行は一度は行きたい定番コースではないでしょうか? 旅館の盛り付けもきれいな美味しいお料理や効能豊かなお湯も、好きな人と一緒ならより楽しく、思い出深いものになるはず!浴衣姿で温泉街を散策すれば、普段と違うシチュエーションにテンションも高まっちゃったり(笑)。
 
今回は私の大好きな温泉地のひとつ草津温泉をご紹介します。 





tada-kusatu2.jpg草津温泉は群馬県の北西部にある高原の温泉地。年間の平均気温は7℃で、真夏でも25℃を超えることは滅多にない、避暑地としても人気の温泉です。
草津最大の魅力といえば、やはりその温泉力でしょう。
源泉数は100以上、自然湧出量は日本一を誇り毎分23,200リットル、しかもpH2という強い酸性のお湯には抜群の殺菌力があります。 
無料で入れる公共浴場も18ヵ所あり、町のいたるところでありがたいお湯を楽しめます。二人で湯めぐりもいいですね。

 
お宿探しには草津温泉旅館協同組合のHPが便利。
ラグジュアリーなひとときを過ごせる高級旅館、高原気分を満喫するペンション、気軽に泊まれる素泊まりやB&Bの宿など、宿泊施設が豊富に揃う草津だからこそ、旅の気分に合わせて選ぶことができます。お宿でゆっくり温泉を満喫したい、夜は温泉街に繰り出したい、早起きしてハイキングに行きたいなどなど、それぞれの目的にあわせたお宿選びをしましょう。

さて私のオススメ旅はというと「体験で楽しむ草津」です。温めぐりや町歩きの途中に、彼と一緒にできる体験をプラスしてみませんか?


まず最初に訪れたのは湯畑の目の前にある「熱の湯」。 草津伝統の集団入浴法「時間tada-kusatu3.jpg湯」の一環で行われる湯もみの実演が見られます。湯もみ娘のおねえさん達が、湯もみ歌にあわせて熱い源泉を6尺(約180センチ)もの長い板でもんで(かき混ぜて)お湯を冷ましていきます。時間湯はこうして湯をもんだ後、湯長と呼ばれるリーダーの号令に基づき、3分間の入浴を1 日4回行います。今でも草津では2ヵ所の共同浴場で、湯治客が時間湯を行い治療に専念しています。





熱の湯ではこの湯もみの部分だけをショーとして見せており、ばしゃばしゃと湯をもむ姿を通して、伝統的な時間湯を学ぶことができます。ショーの途中で湯もみ 体験の時間があります。先着順なのでやってみたい人は湯船への入口近くに席を取るように。見ていると簡単そうなのに、やってみると湯にあおられて思うように板を動かせません。けっこうな運動量!賞状と記念品ももらえるので、ぜひチャレンジしてみて。もちろんカップルで参加すれば、湯もみ娘が2ショット写真も撮ってくれますよ。



熱の湯を後にして、西の河原通りをぶらぶらと散策。土産物屋が軒を連ね、温泉情緒があふれます。温泉まんじゅう激戦区でもあるこの通り、試食を配っているおまんじゅう屋さんもあり、小腹が空いている時にぴったり(笑)。食べ比べも楽しいです。 



通りの最奥近くには、とんぼ玉創作体験ができる「草津ガラス蔵」があります。アクセサリーやとんぼ玉、食器、花瓶など、お店オリジナルのものから有名作家の作品、アンティークまで、幅広い商品展示はまるで美術館のよう。草津に行くと必ず立ち寄る私のお気に入りのお店です。 



店頭では温泉卵も売られていて観光客で賑わっています。
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とんぼ玉創作体験はインストラクターさんが丁寧に指導してくれるので、初めてでも不器用な人でも大丈夫。せっかくなのでデートらしく、お互いのアクセサリーを作ってみては?携帯ストラップやネックレスなど、いつも身につけるものなら、旅の思い出にもなっ てオススメです。



ちょっと変わった体験なら、温泉街の東にある品木ダム水質管理所へ。ここで温泉の力を実感できるアート体験「百年石制作体験」ができます。草津の強酸性のお湯は人には抜群の効能を示しますが、環境にとっては深刻な被害を及ぼします。例えば五寸釘を温泉につけておくと10日ほどで 糸のように細くなってしまったり、1円玉なら1週間で跡形もなくなってしまったり、コンクリートですら1ヵ月でもろもろに崩れてしまいます。もちろん魚も住むことができません。
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そのため温泉が流れる湯川やその下流の吾妻川は死の川と呼ばれていました。そこで品木ダム水質管理所の施設で、酸性の川にアルカリ性の石灰を混ぜて中性に戻し、川を生き返らせる中和作業を行っているのです。この中和作用を活かしたのが百年石の制作体験。石灰石にペンキで文字や絵を描き温泉に3日ほど漬けておくと、文字以外の部分が中和されて溶け、字が浮かび上がってきます。オリジナルの表札やオブジェとして、密かに人気を呼んでいます。しかも材料費と制作費 は無料(送料のみ負担)、予約も無しでOKのお手軽さがいいですよね。私もお恥ずかしながら表札(?)を作っちゃいました(笑)。 



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それから最後にもうひとつ。草津は自然も豊かで、温泉を生みだす白根山一帯はハイキングも楽しめます。シルバーウィーク頃まではちょうどリンドウが見頃を迎えています。そして連休が終わればもう紅葉が始まります。荒涼とした山肌を緑から赤
のグラデーションがジュータンのように染まる様は見事!一足早い紅葉狩りが楽しめます。
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いかがでしたか?体験を交えることで草津温泉の特質や伝統も学べ、普通の温泉旅行とは一味違った思い出が作れるのではないでしょうか。
秋のお湯旅、ぜひ大切な人とお出かけになってみてください。

(取材・執筆 多田みのり)

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