花の名前で知っているのは「桜、バラ、チューリップ、ひまわり...」。私の知人の男性の答えでした。世の男性は花には疎いのが常のようですが、さすがにバラはわかるようですね。女性がもらって嬉しい花の代表もバラ。ただいま、秋バラのシーズン真盛り。2人でバラの香りに包まれる優雅な一日を過ごしてみませんか。
今回ご紹介するのは千葉県八千代市にある「京成バラ園」(入園料800円)。もともとは販売用のバラの品種の見本園だったものを整備し、昭和45年に一般公開、来年は開園40周年を迎えます。周辺は、今では高層マンションなどが並ぶ東京のベッドタウンですが、かつては牧場が多く点在。バラの肥料には牛糞が適しているということから、この地が選ばれたそうです。東葉高速鉄道・八千代緑ヶ丘駅から徒歩15分ほど。バス便もあります。園内はフランス式の整形式庭園やイングリッシュローズが咲くバラの丘などがあり、園内に足を踏み入れたとたんに、芳しいバラの香りに包まれます。園内に咲くバラは1000種・7000株! はっきりいって覚えられません(笑)。そこで、ぜひ彼氏と楽しんでもらいたい3つの方法をご紹介しましょう。
その1:名前で楽しむ
バラの名前には、著名人の名前が付けられることが多々。リンカーン、ジョン・F・ケネディ、エリザベス2世、ダイアナ元皇太子妃、マリー・アントワネット、皇后美智子妃や雅子妃、愛子内親王などの大統領や皇室関係。オードリー・ヘップバーン、マリリンモンロー、イングリッド・バーグマンなどの女優、シェークスピアやユトリロ、ドガ、チャイコフスキー、マリア・カラス、ポール・マッカートニーなどなど。バラの花のイメージとその人物が重なるでしょうか。自分の名前のバラがあったら素敵ですよね。あゆみ、かれん、えみ(笑み)、ももか(桃香)、ゆうか(優花)、りん(凛)、マダム・サチ、男性だったらまさゆき(正雪)。ね、貴方の名前もあるかも。自分の名前のバラを贈られたら嬉しいですよね。
その2:色・形で楽しむ
バラの原種は5弁の一重咲きが多いのですが、人の手で改良が重ねられ、八重咲きやさまざまな花色が出現しています。色は、ビロードのような深紅、真紅、白、ピンク、黄、紫、茶など。不可能の代名詞であった青いバラも、サントリーが開発に成功し商品化されるとか。バラ園では好きな花色を2人で探してみてください。また、花の咲き方にも違いがあり、一重の花などが平らに咲くものや丸いカップのように咲くもの、花弁が密集するロゼット咲きなどがあります。言葉は難しいですが、いくつかの種類を見ているとその違いもわかるはずです。
↑パープル系「ブルーバユー」、茶系「カフェラテ」、深紅「黒真珠」
その3:香りで楽しむ
バラの魅力の最たるものは香りかもしれませんね。バラの種類によって香りも違います。バラ園では花に鼻を近づけてぜひ、香りを楽しんでください。咲ききったものより、開きかけの花のほうがよく香ります。また、気温が20度前後が一番、香りがわかるそうです。バラのシーズンは春と秋の2回ありますが、気温の上昇が早い春よりも、秋のほうが香りを楽しむのには適していて、できれば午前中がベストです。バラの香水や化粧品などに使われるバラは、ダマスクス系です。甘く強い香りです。紅茶の香りがするのはティー系のバラです。ほかに独特な大人の香り(?)のミルラ香や青りんごの香りというのもあります。香りは好き嫌いがはっきりするもの。彼氏や彼女の好きな香りを覚えておきたいですが、香りを記憶することってむずかしいですね。
↑ミルラ香「アンブリッジローズ」、ティー系「マダムレオンパン」、青りんごの香り「ギィドゥモーパッサン」
おまけ:食べて楽しむ
園内のカフェで販売しているのがバラのソフトクリームです。またこれとは別にシーズン中の園内で販売しているのがバラのアイス(いずれも350円)。どちらも爽やかな味で、バラのアイスのほうがバラの香りが強かったですね。
京成バラ園の秋バラは11月下旬頃まで楽しめます。園には、ハーブをふんだんに使った料理が楽しめるガーデン・レストラン「ラ・ローズ」や、アロマオイルやローズジャム、ローズティーなどを販売するローズショップ、さらにバラの苗を扱うガーデンセンターもあります。11月15日までのオータムフェア期間には、バラの花をアレンジするカップデコレーション作り(500円)や、石鹸をバラの花にカービングするソープ・カービング(1500円)などの体験教室もあり、一日たっぷり遊ぶことができます。また、2人のお気に入りのバラの苗を買って育ててみるのもいいかも。くれぐれも枯らさないようにしてくださいね。
詳しくは
■京成バラ園→コチラ
また、おすすめバラ園は
■生田緑地内バラ園(旧向ヶ丘遊園)(神奈川県川崎市)
■東京都立神代植物公園(東京都調布市)
■旧古河庭園(東京都北区)
■河津バガテル公園(静岡県河津町)
■花フェスタ記念公園(岐阜県可児市)
■荒牧バラ公園(兵庫県伊丹市)
(取材・執筆 関屋 淳子)