日本一の源泉数と湧出量を誇る別府温泉に、温泉旅館「星野リゾート 界 別府」が開業しました。コンセプトは「ドラマティック温泉街」。館内に和紙のちょうちんが照らす石畳の路地や、温泉街にある土産店、夜店をイメージした空間を配し、湯治客が賑やかな温泉街をそぞろ歩きする様子を彷彿させる造りとなっています。温泉街や、足湯や桶をアレンジして造られた手湯を備えた「湯の広場」、客室などの設計・デザインを手掛けたのは隈研吾氏です。
九州では、大分県・瀬の本温泉の「星野リゾート 界 阿蘇」、鹿児島県・霧島温泉の「星野リゾート 界 霧島」(2021年1月29日開業)に続き3施設目です。
客室は、全室から眼前に広がる別府湾を望むご当地部屋の「柿渋の間」。海の色を引き立てるために壁紙や障子、浴室のガラスには、別府の名所「血の池地獄」の赤から着想を得た古代色の「柿渋色」を用いられています。室内には、現在の大分にあたる豊後の国で始められた絞り染め「豊後絞り」がへッドボードやフットスローなどのインテリアに用いられており、地域の伝統工芸や文化に触れることができます。
夕食には、大分県の名産品「かぼす」を使った麺をアレンジした先付や、酢の物・八寸・お造りを一緒に盛り合わせた華やかな宝楽盛り、近海で獲れた魚介と、鶏肉・牛肉を組み合わせて白湯(ぱいたん)スープでじっくりと煮込んだ台の物「豊後なべ」(特別会席のメイン)などを、大分県の伝統工芸品である小鹿田(おんた)焼きの器や竹細工とともに楽しめます。
温泉大浴場は、庭園を眺めながら浸かる露天風呂と内風呂を備えています。湯は角質を軟化させ、肌をなめらかに整える炭酸水素塩泉で重曹成分を含む泉質。2,000以上の源泉をもつ別府温泉の中でも、界 別府の湯は肌にやさしい温泉なので、さまざまな泉質の湯めぐりをした後、仕上げの湯として入浴するのにもおすすめです。
星野リゾート 界 別府