BEBは「居酒屋以上 旅未満 みんなでルーズに過ごすホテル」をコンセプトに展開する星野リゾート5つ目のブランド。現在、軽井沢、沖縄・瀬良垣、そして土浦で展開しています。どちらかというと、若者対象の施設?と思われがちですが、じつはファミリーにもシニア世代にもおすすめ。なかでも土浦は「ハマる輪泊(りんぱく)」を合言葉に、どんな人にもハマる自転車体験ができるのです。
土浦市は自転車のまちづくりを目指していて、国が創設したナショナルサイクルルートに指定されるつくば霞ヶ浦りんりんロードや、サイクリストのための休憩拠点りんりんポート土浦、土浦駅前には駐輪ロッカーなどを設置。サイクリストファーストともいえるような走る楽しみをサポートしています。サイクリングのために土浦に泊まる⁉ はい、「星野リゾート BEB5土浦」に来れば納得できるはずです。
パブリックスペース TAMARIBA
施設は土浦駅直結のプレイアトレ土浦内にあります。24時間いつでも利用できるパブリックスペース「TAMARIBA」には自転車がディスプレイされ、併設のカフェにはワインやビールの量り売りもあり、フレンドリーな雰囲気。自転車をこいでスムージーが作れるフェンダーブレンダーもあり、これは子供たちに大人気。もちろん、私も挑戦! 不二家×BEBのミルキーなスムージーをいただきました。
90室の客室のうち、15室あるサイクルルームはサイクリスト理想の部屋。自分の愛車を持ち込んで壁に飾り、ベッドからにやにやできる、お風呂からもにやにやできる、なんなら添い寝もできるのです。そこまでしなくてもいいという方は、友人同士で楽しめるヤグラルーム、ひとり旅ならダブルルーム、愛車ならぬワンちゃん連れなら愛犬ルームも用意されています。
サイクルルーム
また館内の廊下は自転車を持って移動できるように広めの設計で、自転車用のスパイクシューズにやさしい床材を使っているほか、自分で自由に自転車整備ができるサイクルスペースもあります。ふだん、ママチャリ愛好家の私もお洒落な自転車欲しくなるなあ~としばし夢想。明朝は、電動アシスト自転車を借りて絶景の霞ケ浦を目指すことに決定です。
さて土浦の市の花は桜。桜川や新川沿い、城跡の亀城公園など見どころが豊富です。桜のシーズンに楽しめるのが、お花見水上サイクリング。約200本の染井吉野が咲く新川沿いへ移動し、自転車を「漕いで」川の上をスイスイ。乗り降りの際にヘルプをしていただき漕ぎ出せば、道路とは違った感覚で気持ちいい、楽しい。川にせり出す桜の枝にぶつかりそうになりながらも、目の前の桜景色を楽しみました。来年のシーズンにぜひ体験してみてください。
また、茨城といえばメロン! 通年楽しめるのがメロンまるごとクリームソーダです。まるごと1個のメロンを使い、シャーベット状の果肉とメロンソーダ、バニラアイスという豪華な取り合わせ。これでお腹いっぱい、1食分になります笑
早朝、朝焼け絶景サイクリングに出発! サイクリングロードを走り霞ヶ浦を目指します。日の出前の薄暗い中、桜川を渡り、その派川である備前川沿いを進み、風車のある霞ヶ浦総合公園を目指します。霞ケ浦の西の端から太平洋から昇る朝日を待ちます。
お供のバッグの中には、タンブラーとマグカップ、コーヒー、干し芋のセットが。冷えた体を温めます。空が徐々に明るくなり、湖がオレンジ色に染まります。早起きした甲斐がある清々しい景色に心も体もスッキリ。軽やかな気分で施設に戻ります。
朝食は朝食券を購入し、プレイアトレ土浦内のタリーズコーヒー、クーロンヌ、特級鶏蕎麦龍介の3店舗から選ぶスタイル。行列ができるブーランジェリー、クーロンヌのブリオッシュをチョイスしました。
次回はもっと長距離をあちこち立ち寄りながら、楽しみながらサイクリングしたい!そんな気持ちを膨らませてくれる施設でした。
茨城県土浦市有明町1-30プレイアトレ土浦3階
電話:0570-073-022(星野リゾート予約センター)
料金:1泊6600円~(2名1室利用1名あたり、税込み、食事別)
取材・文/関屋淳子 撮影/yOU(河崎夕子)