「OMO3札幌すすきの by 星野リゾート」のある札幌から電車で約30分の港町・小樽は日帰り観光できる人気のスポットですが、食・歴史・文化と実は泊まることで初めて知るたくさんの魅力がある街です。小樽に“泊まる理由を作る”ことを目的に2022年1月7日に開業した都市観光ホテル「OMO5小樽 by 星野リゾート」のコンセプトは「ソーラン、目覚めの港町」。いったいどんなホテルなのでしょうか。
多くの歴史的建物が並ぶ一角
「OMO5小樽 by 星野リゾート」が位置するのは、多くの歴史的建造物が立ち並ぶ「北のウォール街」と呼ばれるエリアです。明治・大正・昭和初期にかけて石炭やニシン漁の拠点として、また国際的な貿易港として莫大な資産が集まり、金融業も大いに栄えた小樽。明治45年築の日本銀行の小樽支店をはじめ、明治45年築の旧北海道銀行、大正12年築の旧北海道拓殖銀行などの名建築が軒を連ね、この一帯は小樽らしい町並みを作りだしています。
左が旧商工会議所をリノベーションした南館。
3階の位置を比べると、南館の客室の天井の高さは一目瞭然
2棟に分かれたOMO5小樽も、フロントやラウンジ「OMOベース」のある北館は新築ですが、連絡通路でつながっている南館は小樽市の歴史的建造物に指定されている旧商工会議所をリノベーションした建物です。大理石が用いられた正面玄関や彫刻が施された堂々たる重厚な外装が特徴。小樽の繁栄を伝える歴史的建物に泊まれると思うと、旅のテンションが知らず知らずにあがります。
実は食の魅力がいっぱいの小樽
チェックインを済ませたら、まずはOMOベースにある「ご近所マップ」をチェック。ご近所ガイドOMOレンジャーが足を使って調べた小樽ガラスのショップや雑貨店、寿司屋、ビストロ、カフェなどショッピングやグルメのご近所情報をここでキャッチできます。
マップのある扉に目を向けると、商工会議所時代に使われていたという消火栓や分電盤が活用されています。また、南館の石造りの手すりや階段も商工会議所時代のものをそのまま残し、フロントの棚、廊下の鏡台や照明なども当時使われていたものをインテリアとして取り入れているそう。レトロな雰囲気をそこかしこで感じられます。
ダイニングで味わうスペイン料理
さて、小樽に泊まる理由のひとつめ。それがOMO5小樽でしか食べられない食事です。ニシン漁で栄えた小樽は一時はニシンの漁獲量が激減しましたが、10年ほど前から徐々に回復し、ここ5年で3倍にもなったそうです。しかし小骨が多く食べにくいイメージからか消費量が増えないという状況でした。そこで、北海道庁が展開するプロジェクト「oh!!さかなフェア」に参画し、地元企業と星野リゾートが組み、特殊な加工法を用いて骨まで食べられるように加工したニシンを使ったパエリアが開発されました。
レストラン「OMOカフェ&ダイニング」では、このパエリアをメインにしたスペイン料理をアレンジしたコースディナーをいただけます。また、メイン料理の前には、9種類用意されたメニューから6種類選べるビュッフェスタイルのタパスバーも楽しめます。
ディナーをいただけるのは商工会議所の大会議室として使用されていた天井高が約5mもある南館3階スペース。ワインやチャコリ、ノンアルコールサングリアなどのフリードリンクと料理をいただきながら、ガラスのシャンデリアが飾られた広々とした空間で優雅な時間を過ごせます。
また、こちらのスペースで味わえる朝食ビュッフェはぜひ味わっていただきたいです。揚げたてチュロスやトルティージャ(スペイン風オムレツ)、小樽市民の台所でもある南樽市場の和惣菜、見た目も美しいパフェちらし寿司やかわいらしいパンなど、選ぶ楽しみが満載。朝からしっかり食べて、小樽観光へ繰り出すパワーをチャージしましょう!
宿泊者限定のパフェを朝から!
小樽に泊まる理由のふたつ目。それは小樽洋菓子舗LeTAO(ルタオ)とOMO5小樽のコラボスイーツ「目覚めのフロマージュパルフェ」です。ホテルから歩いて10分ほどにあるルタオパトスにて、専用スペースで宿泊者限定のオリジナルのパフェをいただけるのです。ヨーグルトやナタデココなどの発酵食材、ハスカップ、アロニアのソルベ、マスカルポーネブリュレなど、爽やかな朝にぴったりのパフェです。
OMOレンジャーとの「朝の堺町通りさんぽ」は、小樽に泊まる三つ目の理由。観光客がまだ少ない時間に出発する、静かな街歩きを楽しめる約1時間の無料散策ツアーです。街の歴史や建ち並ぶ歴史的建造物の秘密などを聞くと、今までよりもっと小樽に親しみがわくはずですよ。
知識豊富なOMOレンジャーと小樽散策へ。
旧商工会議所をリノベーションしたOMO5小樽の南館の前で
大浴場もある充実の設備
また、客室と大浴場も小樽に泊まる理由の四つ目に数えられます。歴史的建造物をリノベーションした南館の客室は、天井高が約3m20cmもあり、大きな窓と相まって開放的な空間となっています。特にデラックスルームは、リーズナブルなイメージのあるOMOブランドとは一線を画し、大きなバスタブやクローゼット、濃茶の落ち着きある壁、ガラスの棚などエレガントな雰囲気が漂っています。
南館にある広々としたデラックスルーム
さらに、北館1階にはサウナを併設した男女別大浴場があるので、散策疲れをじっくりと癒すことができます。
サウナのある大浴場
そしてそして、取材のタイミングでは残念ながら休止中でしたが、ホテルから徒歩圏内にある鱗友朝市(りんゆう)での「勝手にお節介丼ツアー」もいずれ再開される予定です。通常こちらの朝市では切り身は販売していないそうですが、このツアー参加者限定で、市場の方が選んだ旬の魚介類の切り身を“勝手に”丼ぶりにのっけて海鮮丼を作ってくれるとか。希少価値の高いネタに会えるかも!?
こぢんまりとした街ながらも、見どころ食べどころがギュッと詰まった小樽。日帰りでバタバタ観光するのではもったいない! ホテルに泊まって、おいしいものを食べて、気の向くままにお店巡りをして、歴史薫る街の魅力を感じていただきたいものです。そして、夕方から夜にかけても小樽をぶらぶらと街歩きして、日中とは違う幻想的な光景を目に焼き付けてくださいね。
OMO5小樽 by 星野リゾート
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo5otaru/
1泊8,000円~(2名1室利用時ひとりあたり、税込み、食事別)
<旅恋アンバサダーによるOMOブランドの滞在記はこちら>
※データ・内容は掲載当時のものです
・OMO3東京赤坂
・OMO3札幌すすきの
・OMO5京都祇園
・OMO3京都東寺
・OMO5京都三条
・OMO5東京大塚
・OMO7旭川
取材・文:塩見有紀子