突然ですがアウトドアはお好きですか? 空前のキャンプブームでネイチャーを楽しむリア充な人々をうらやましく眺めつつ、日焼けと虫が苦手、簡易テントも自分で建てられない、何よりアルファ米のパック入りの食事がしんどいダメダメな私は、なかなかキャンプに出かける機会がありません(ついでに言えば運転もできないヘタレなので地方への旅は難題だらけ)。
(北尾根高原の大パノラマは見ているだけで癒されます)
でも私だって自然は好き。みんなみたく絶景を楽しみたいよぅ。スイスのように誰でも行けるバリアフリーの山岳リゾートがあればいいのにと思っていたら、へなちょこ食いしんぼの同類からビッグニュース。なんと「ブルガリ」のルカさんに師事したシェフによる美しいローカルガストロノミーを、アルプス山脈を眺めながら楽しめる優雅なテントダイニングがあると言うのです。
(「スノーピーク フィールドスイート 白馬・北尾根高原」の「ダイニングテント」は雰囲気抜群)
それがアウトドア好きには有名なブランド「スノーピーク」が手がけるラグジュアリーなグランピング「スノーピーク フィールドスイート 白馬・北尾根高原」。長野といえば豊かな山の幸に加えてワインも日本酒も造られている美食の地です。
以下、神々しい白馬三山(白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳)に見守られつつ、心ゆくまで信州の恵みに溺れた1泊2日のステイをご紹介しますが、以下の体験はす・べ・て宿泊料金に含まれています(=オールインクルーシブ)
(今日の私のおうちはこちら。真っ白なテントが青空によく映えます)
午後3時。長野駅から送迎車で1時間ちょっと。さわやかな風が心地よい北尾根高原に到着しました。標高1200mの山間は、下界とは明らかに空気の味が違う。シャインマスカットのスパークリングワインと自家製のポテトチップスという凝ったウェルカムセットに期待が高まります。
チェックインを済ませたらまずはお部屋へ。ゲストルームは7棟のテントのほか、隈研吾さんと共同プロデュースしたモバイルハウス「住箱スイート」が1棟あります。私が泊まったのは「テントルーム」。およそ50㎡のアウトドアリビング(デッキ)と同じく50㎡くらいの特別仕様のテント、つまり100㎡の広いスペースが1棟になっていて、テント内はベッドルームとリビングスペースに分かれています。リビングには小さな水道や冷蔵庫も。クラフトビールなどドリンクのほかスナックや地元の卵を使ったホームメイドのプリンが入っていました。
(左:この景色と風の中で楽しむ足湯は極楽のひと言 右:予約で貸し切り利用できる露天風呂)
パブリックスペースの「カモシカラウンジ」(ディナー後は「焚き火バー」になります)でドリンクを飲んだり、白馬三山を映す「鏡池」を中心に200種類以上の山野草が育っている「ネイチャーフラワーパーク」でお散歩したり、強アルカリ性温泉の「白馬八方温泉」のお湯を運んだ足湯でまったりしたりしていると、コンシェルジュが「アペリティフはいかがですか」と声をかけてくれました。
山並みを間近に一望する展望台(ここがアペ会場)へ行ってみると。北安曇野の姫川で育ったイワナの稚魚を−196℃の液体窒素で瞬間的に締めて素揚げにする、なんてアウトドアとは思えないガストロノミーを披露してくれたのは専属シェフ・鈴木伸悟さん。3店の星つきレストランなどイタリアで6年間研鑽を積み、東京・銀座の一つ星「ブルガリ イル・リストランテ ルカ・ファンティン」で部門シェフを務めました。世界の最先端を知ったうえで「食材の産地や生産者と距離が近いローカルガストロノミーの未来にポテンシャルを感じて」白馬への移住を決めたそうです。近郊には海こそありませんが、野菜やハーブはもちろん、信頼のおける生産者さんによる肉や乳製品、清流が育む清らかな味わいの川魚、山の山菜やきのこ、野草など上質な食材の宝庫で、料理するのがとっても楽しいとか。
(専属シェフ・鈴木伸悟さん)
白樺湖の生ハムや小布施の焼き栗と共に、塩尻市「サンサンワイナリー」のナイアガラのスパークリングワインや、大町市のミネラル豊富な水とりんごを使ったハードサイダー(シードル)などを満喫したら、ゆるゆると「ダイニングテント」に移動して、いよいよディナーが始まります。こういうゆったりした時間と場所の使い方もヨーロッパのリゾートっぽい。
(左:アペリティフを楽しんだのはこちら 右:優雅なディナーセッティング)
さぁ、いよいよこの旅のハイライト・ディナーが始まります。続きは後編をどうぞ
Snow Peak FIELD SUITE HAKUBA KITAONE KOGEN
(スノーピーク フィールドスイート 白馬・北尾根高原)
https://fieldsuite-hakuba.com
公式サイトから予約できます。
*料理は全て訪問時のもの。季節などにより変更されます。