前回ご紹介した「TAKAO(タカオ)」に、たくさんのお問い合わせをいただきました。みんなゴールデンウィークに夏休みと、旅行シーズンが待ち遠しいんですね。そんなわけで今回も、これから美しいグリーンシーズンを迎える北海道のとっておきのダイニングをご紹介します。
(明るくてフレンドリーな「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」総料理長ステッフェン・グベさん)
ご挨拶にテーブルを回っていた「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」総料理長ステッフェン・グベさんにお会いした瞬間、勝った…! わたしは勝利を確信しました。
(隠し扉の奥の秘密のワインセラーにはすばらしいワインがずらり。
これだけ揃えられるのもホテルの強みです)
街場の小さなレストランとは異なり、多種多様な食文化を持つお客様をお迎えするホテルでは、食材の仕入れをはじめさまざまな都合があり、一般的に料理で冒険することが難しくなりがちといわれています。そのため、ホテルのダイニングの料理は、だれもがおいしく食べられるわかりやすい料理が多くなります。ところが。総料理長が「おもてなし好き」「料理の現場好き」かつ「自身も食べることが大好き」なキャラの場合、ホテルのダイニングであっても遊び心のある、世界のトレンドを踏まえた、つまりこの連載を読んでくださるみなさまの好みの料理に出合えることが多いのです(※詩文調べ)。
(網走産のぴかぴか新鮮なきんきにカラフルなスイスチャード。
シェフズガーデンのハーブを使ったバターとケッパー、オリーブで仕上げます)
で、そんな条件にぴったりの総料理長ステッフェンさんがいまイチオシなのが、日本の鉄板焼きにモダンフレンチの要素を融合して、ワインにも寄り添わせたコース構成の”フレンチ鉄板キュイジーヌ”。
ドイツで生まれ育ち、フランスをはじめヨーロッパで研鑽を積み、中東やアジア、日本での経験も長いステッフェンさんですが、世界を見てきた彼の目を通しても北海道の食材の品質の高さは、世界一だそうです。
(日高沖で水揚げされた北海道のブランド秋鮭”銀聖”のミキュイ。
アサリとサフランのバターソース。ブラウンマッシュルームと地元野菜のサラダ)
「北海道の食材を8割以上使いつつ、それを制約にはせず、食材を引き立てる世界の食材を合わせています。料理法も、食材の味を引き出し高める方法をあれこれ考えた結果、日本料理とフレンチの技術を用いることにしました」
地元の生産者さんを訪れ、日々新たな食材を発見し、新メニュー開発に勤しんでいるステッフェンさん。
これからの季節は、自分たちで育てたハーブを使った料理も登場するそう。再訪できる日が待ち遠しくてたまりません。
(「鉄板」は前日までの予約制。早めの予約をお忘れなく!)
鉄板/パーク ハイアット ニセコ HANAZONO
https://www.hyatt.com/ja-JP/hotel/japan/park-hyatt-niseko-hanazono/ctsph
公式サイトから予約できます
* 料理はすべて訪問時のもの。季節などにより変更されます