今回は9月中旬にプライベートで訪れた南房総のお宿「鏡ヶ浦温泉 rokuza」をご紹介します。
JR内房線・那古船形駅から車で2〜3分。那古海水浴場のすぐ近くで、館山湾を望んで建つ宿です。
岩井海岸にある「網元の宿ろくや」の姉妹館と聞いていたので、もっと湯宿風情なのかなと思っていたのですが、
訪れてみるとリゾート感満載でした。
シックな玄関を入ると、落ち着いたロビーラウンジがあり、ここでチェックインの手続きをします。
コーヒーマシンも置かれ、滞在中はエスプレッソやちょっとしたスイーツも楽しめます。
ロビーラウンジの目の前には、ガーデンプールがあり、周囲に置かれたデッキチェアがリゾート気分を
盛り上げてくれます。そしてその向こうには雄大な海が広がっています。
客室は全18室。スタンダードツインから露天風呂が付いたラグジュアリースイートまで8タイプあります。
私が宿泊したのは、露天風呂の付いたコンフォートスイート。ツインベッドとソファが置かれ、のんびり過ごせます。
TVや冷蔵庫はもちろん、DVDプレーヤー(ソフトの貸出あり)やエスプレッソマシーン、
空気清浄機能付加湿器も完備。お部屋にWifiも入り、簡単なパスワードで使用できました。
客室の露天風呂は温泉で、絶えず湯が注がれていました。
湯船の前の格子戸を開けると、広々とした海を眺めて、ゆったりと湯浴みを楽しめます。
湯船のスペースから続いて、海を眺めるテラスもあります。
椅子に腰かけてお茶を飲んだり、読書したりとのんびりと時間を過ごすことができました。
お風呂は館内に男女別の大浴場と2つの貸切展望風呂(無料)があります。
鏡ヶ浦温泉の泉質は、ナトリウム塩化物温泉(低張性・弱アルカリ性・冷鉱泉)で、湯は茶褐色。
源泉温度が20.5℃と低いので、加温されているようです。
貸切展望風呂はチェックインした夜は予約制で、客室に風呂のないお客様が優先。
そして、翌朝は空いていれば、自由に入ることができるシステムになっています。
お部屋にお風呂がありましたが、ダメ元でお願いしたところ、夕食の後の時間に入ることができました。
お部屋のお風呂よりゆったりとした広さで、海も眺められます。客室とは違った雰囲気で楽しめました。
お楽しみの夕食は、個室風の「ダイニング六佐衛門」で用意されます。
元々は南房総の網元漁師で、今も専用の漁船をもっている宿なので、房総の地魚が自慢!
今回の夕食では、伊勢エビとアワビが両方味わえるプランをお願いしたので期待も高まります。
長月のコースを写真でご紹介します。
先付は、菊花、きのこのおひたし。出汁がきいて、さっぱりとした味わい。
前菜は彩り豊かな7種盛り。フォアグラ寄せやかずさ和牛握り、鱧子とじなど、どれもおいしかったです。
御椀は、「松茸土瓶蒸し」。秋の味覚・松茸はやはりいい香りです。
御造りは「朝獲れ地魚大漁鉢盛り」。この日は伊勢海老をはじめ、金目鯛、アジ、ウニ、カツオなど
新鮮な海の幸が11種類も盛り込まれていました。ひと口ずつたくさんの種類が味わえるのが嬉しい!
台の物は「鮑の踊焼き」。陶板で蒸し焼きにされたアワビは、バターの香りが香ばしく、
身も弾力のあるやわらかさ。もっと食べたかった・・・。
焼き物は「黒睦塩焼き」。脂ののった黒ムツが美味で、添えられた姫サザエ旨煮もとってもやわらか。
揚げ物は「万願寺唐辛子射込み揚げ」。万願寺唐辛子に海老のすり身を入れて揚げたもの。
煮物は「南瓜万頭 湯葉餡かけ」。やさしい味わいで、この辺りでお腹はいっぱいに。
ご飯物は「松茸御飯」。1組ごとに釜で炊かれた、できたての御飯。
おいしいけど、お腹いっぱいのため、残った分はおにぎりにしてもらい、夜食にいただくことにしました。
デザートはピーチメルバのようなスイーツでした。宿で和食をいただくと、最後はだいたい水菓子として
フルーツが2、3種盛られて出てくることが多いような気がしますが、
この宿には専任のパティシエがいるから、スイーツが凝っていておいしい。
これはお腹いっぱいでもスイスイいただけました。
朝食も同じ席で用意されました。三段重にはたくさんの御飯のお伴が。焼き魚は4種類から選べます。
私は金目鯛を、連れはサンマを選びました。ご飯はもちろん釜炊き。
お味噌汁には伊勢海老のアラが入っていて、風味がよいです。
大人のリゾートの趣を楽しみつつ、地元の獲れたての海の幸を満喫できるおいしいお宿でした。
鏡ヶ浦温泉 rokuza
千葉県館山市那古1672-88 Tel.0470-20-5693
(山本 厚子)