あなたも「近代化遺産」萌え! by 関屋淳子

Vol.3 山田温泉 渓谷沿いの湯宿を紹介(長野県高山村)

高山村で最も大きな温泉場である山田温泉には渓谷沿いに温泉旅館が立ち並びます。
中でもおすすめの湯宿を3軒ご紹介します!

 



美景・美食・美湯を味わう

藤井荘


 

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くんくん、いい宿のにおいがします


 

関屋がお世話になったのが、名宿として定評のある「藤井荘」です。館内に一歩足を踏み入れると琴の音色が。お着きのお客様を迎える風雅な演出です。若女将の藤沢晃子さんがやわらかな笑顔で旅の疲れをねぎらってくれます。まずはラウンジ「山の茶屋」へ。大きな窓の向こうには、うっすらと紅葉に染まる山が圧倒的な広がりで展開します。自然の彩りを眺めながら、カウンターで抹茶と菓子でひと息。いつまでも居たくなる心地よさに、また風雅な気分に満たされます。

 













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写真以上の開放感です




 

案内された客室は月見台付きです。数寄屋造りの純和風の部屋は凛とした美しさがあるとともに、ほっこり落ち着く佇まいです。さて、さっそく温泉へ。重なり合う山と渓谷を間近にする露天風呂、気持ちいい〜。













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大浴場&露天風呂「山が迫ります」




お楽しみの夕食です。「豊穣の秋」と名づけられた口取りは、あみ茸の菊花やアケビの皮の胡麻和え、子持ち鮎の煮びたしなど手をかけた品々。濃厚な旨みを凝縮させた栗の練りきりや信州黄金しゃものコラーゲンスープ仕立て、和牛の石焼きには宿特製の味噌と酒粕などを合わせたタレで味付けです。名物のぽんぽん鍋(オイルフォンデュ)は揚げ立てが嬉しい限り。〆は茗荷ご飯で。味に変化があり楽しく美味しいフルコース、ぺろりといただきました。この料理を楽しみに何度も来訪する方が多いというのも頷けます。

 















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口取り


「秋の味覚が満載です」



信州黄金しゃもの


コラーゲンスープ仕立て 


「しっかりしたしゃもの味わい」



茗荷ご飯 


「爽やかな茗荷でさっぱり」



館内のさりげないしつらいに見える品のよさ、スタッフの方の温かい対応、文字では伝わりにくいことなのですが、じつはこれがいい宿だなあと感じる最大のポイント。藤井荘でもしっかり感じることができました。


 

藤井荘 


TEL026-242-2711
宿泊料金/1219,050円〜


URLhttp://www.fujiiso.co.jp/index.html




(取材・執筆 関屋 淳子)

 


 


松川渓谷の自然に包まれた湯宿で

湯の花の浮かぶかけ流しの温泉を


山田館


 

塩見と山本が宿泊したのは、松川渓谷に面した、和の風情あふれる湯宿「山田館」です。山田温泉の開湯とともに200年以上の歴史を歩んできた老舗で、温泉街の中心にある「大湯」の目の前に位置します。松川渓谷を眺められるロビーがあり、ここでお着きの抹茶と菓子をいただきます。渓谷の風景を楽しみながら、ほっとひと息入れましょう。

 















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温泉街の中心に建つ山田館

松川渓谷を見下ろすロビー




 

11室の客室はいずれも和室で、落ち着いた雰囲気です。客室からも四季折々に移ろう松川の自然を眺めることができ、ゆったりと過ごすことができます。


自慢の温泉は、湯の花がたくさん浮いた源泉かけ流し。6668℃ぐらいの源泉をそのまま利用しているので、湯船のお湯も約45℃と高めです。その日の天気や気温によってはとても熱く感じられることも。これも源泉かけ流しの醍醐味でしょうか。熱い場合は少し水を注いで入ることも可能です。
男女別の大浴場のほか、男女入替制の露天風呂も楽しめます。ここでは松川のせせらぎを聞きながら、お湯の中で手足を伸ばして深呼吸! 自然の中で浸かる温泉は本当にリラックスできますよ。

 















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今回宿泊した「朝霧」の間
男女入替制の露天風呂は

2224時には貸切利用も可能




 

食事は個室の食事処でいただきます。春の山菜や夏のイワナ、秋のキノコなど、信州の山・川の恵みを大切にした料理が一品一品、膳に運ばれてきます。私たちが訪れた10月はまさしく秋真っ盛り! 地元で採れたばかりという松茸を土瓶蒸しで味わえました。旅先で土地のモノを堪能できるのはいいですよね。

 

















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彩り豊かな前菜では

7つの味わいを満喫


秋の味覚・松茸土瓶蒸
信州牛きのこすき焼き



 

松川渓谷の自然に包まれた旅の一夜で、秋の味覚と極上のお湯をたっぷりと楽しむことができました。


 

山田館
TEL026-242-2525
宿泊料金/1215,000円〜


URLhttp://www.yamadakan.co.jp/




(取材・執筆 山本 厚子)

 




松川渓谷を望む露天風呂で

湯花舞う温泉に身をゆだねる

風景館




 

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川崎と野添がお世話になったのは、スパインの道を挟んだはす向かいに立つ宿「風景館」。創業は古く、明和元年(1769)までさかのぼります。
この宿の魅力はなんといっても温泉です。先ず入ってみたいのが、松川渓谷に向かって約150段の階段を下ったところにある「仙人露天岩風呂」。一枚岩を繰り抜いた野趣満点の湯船に身を浸せば、迫るような渓谷の緑やすぐ下を流れる松川の瀬音、そして肌を包むやわらかな湯と五感で湯浴みを満喫できます。貸切露天風呂「天空の小鳥風呂」は、大きめの四角い湯船と丸形の湯船の2室あり、その名の通り木に停まった小鳥のような気分で眺めを楽しめ、同時に温泉を味わうことができます。このほか、大きな窓を配した男女別の大浴場「瑠璃光泉」があり、館内にいながら趣の異なる湯船で湯巡りができます。

 
















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渓谷の四季を間近で感じられる


仙人露天岩風呂



貸切露天風呂は130分無料



内湯の瑠璃光泉




ここは多彩な湯船と渓谷美を堪能できる宿なのです。

 















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夕食には素材が豊富な信州


ならではの料理が並ぶ



客室に用意されたカゴは


湯巡りに便利




渓谷美の風景館


TEL026-242-2611
宿泊料金/1213800円〜
URL/
 
http://www.fukeikan.co.jp/




(取材・執筆 川崎 久子)

 

 

 


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