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微笑みの国・タイ。
タイ政府観光庁のエコ研修ツアーに参加してきた関屋が、
知られざるタイの魅力をご紹介します。
インドシナ半島の中心として発展してきたタイ。インドや中国、ヨーロッパの文化が融合し、独自のスタイルを築いてきました。エネルギッシュな首都バンコク、北部の古都・チェンマイ、南部のビーチリゾートなどと、さまざまな表情を見せてくれます。今回は南部のリゾート地・プーケットと、プーケットから北へ約100km、カオラックとカオソックの2つの国立公園があるエリアを中心に、バンコク、遺跡の町・アユタヤの情報を4回に分けてお届けします。
vol.1 【プーケット】ビーチだけではない魅力
プーケットはタイ南部のアンダマン海に面する島で、世界有数のリゾート地として知られています。島の大きさは淡路島ほど。現在、プーケットへは日本からの直行便がなくバンコクから約1時間20分、飛行機を乗り継ぎ到着です。11月〜3月の乾期と4、5月の暑期がハイシーズン、6月〜10月がスコールがあるグリーンシーズンとなります。
まずは島の西海岸のビーチを紹介。ホテルやショッピング施設などが集中するパトンビーチは昼も夜もとにかく賑やか。もっと静かにのんびりと過ごしたいという方はカロンビーチ、カタビーチ、カタノイビーチがおすすめです。カロンビーチは鳴き砂のビーチ、カタビーチはサーファーに人気があり、カタノイはこじんまり(ノイは小さいという意味です)。この3つのビーチを眺望できるのがカロンビューポイント。沖にはイカ釣り船の姿も見えます。
島の最南端まで南下すると、プロムテープ岬があります。ここは夕日のスポット。タイのデートコースでは外せないところだそうです。吹く風が気持ちいい。
カロンビーチ |
カロンビューポイント |
プロンテープ岬 |
プロムテープ岬から今度は東海岸側を北上します。
約30分のところにシャロン寺院があります。3人の高僧を祭る本堂では蓮の花、線香、金箔、供え物などの参拝セットを購入し参拝です。本堂前で線香をそなえ、本堂内に入り蓮の花と供え物をささげ、手を合わせ、3僧のブロンズ像に金箔を貼り付けて願い事をします。外では爆竹が炸裂。願い事が届くように爆竹を鳴らすとか。
ここからちょっと内陸の高台にビッグブッダが聳えます。
コンクリートの土台に大理石のパネルを貼り付けて造るこのビッグブッダ、90%ほどの完成ぐあいです。人々の寄付で造られているとのことで、ここを訪れる観光客に大理石(1枚100バーツと300バーツの2種類)を購入してもらい寄付の一部にしています。大理石には思い思いのメッセージを書くことができます。私も旅恋の名前で[Pray for Japan]と記して寄付しました。
階段を登り、近づくビッグブッダ。ここからはシャロン湾を望むことができます。階段に吊るされた風鈴のようなものが、風にゆられてガムランのような心癒す音を響かせています。
これって日本の絵馬のようなもので、羽の部分に願い事が書いてあります。羽の形はハート型、これは聖なる木・菩提樹の葉を表しています。
シャロン寺院本堂 |
金箔を貼り付けて願い事 |
ビッグブッダ |
近年、お洒落なカフェやギャラリーができて注目度が高くなっているのがプーケットタウンです。
プーケットは16〜18世紀にかけて、すずの採掘と国際貿易で栄え、ポルトガルやオランダ、中国・福建省からの商人などで賑わいました。プーケットタウンには、当時を偲ばせるコロニアルスタイルのシノ=ポルトガル様式の建築が点在し、独特の雰囲気を醸し出しています。中国人移民のための学校を用いたプーケット・タイファー・ミュージアムではスズ採掘の歴史や往時の文化などを知ることができます。町をのんびり歩けばビーチだけではない魅力が満ちています。
プーケットタウン |
お洒落なカフェあります |
タイファー・ミュージアム |
【おまけ】
タイといえば美しすぎるニューハーフ。彼ら(彼女ら)が鮮やかな衣装で踊り、歌い(口パク)、妖艶に、ときにはコミカルにショーを繰り広げるのが「サイモン・キャバレー」です。豪華で迫力あるステージ。世界中の名曲に合わせて衣装をとっかえひっかえして出てくるわけですが、韓国や中国の音楽が多かったのは、客層を反映してのことでしょう。
タイでは空港でもホテルでも日本への義援金を募る箱があるのですが、
このサイモン・キャバレーのロビーにも募金箱、ありました。嬉しい限りです。
タイ政府観光庁 →コチラ 1バーツ=約3円 (取材4月7日〜13日)
(取材・執筆 関屋 淳子)