旅行をする際必ず必要になってくるのが、宿選び。
宿のHPや予約サイトで確認して、日本で全て予約してしまえば気持ちは楽ですが、
現地に行って、大正解だったり、外れだったり・・・。宝くじばりの運試しになることも。
この7月、イギリスに12日間ほど滞在しました。
その際、7日間は日本から予約、残り5日間は現地で走り回って探し、
様々なスタイルの宿に泊まりました。その顛末の一部をご案内しますね。
低予算で泊まりたい!が叶う 大学の寮inロンドン
ロンドンでは夏のホリデー期間、大学の寮をホテルとして一般に開放するのは間々あること。
5月の下旬頃、宿検索サイトでたまたまロンドン中心地へのアクセス至便な大学の寮の情報を発見!
以前から興味があったので、即予約しちゃいました。
予約時は、バス・トイレ共同と書かれていたのですが、実際の部屋はバス・トイレ付きのシングルルーム。
大学の寮らしく、机と勉強にぴったりなスタンド、本棚があり、ほかに、ワードローブ、ラジオ、
電気ポットなどお茶をするためのセットがありました。ベッドリネンも真っ白で清潔です。
朝食は別棟にある食堂でいただきました。一部制限がありますが、パンやシリアル、ベーコン、
ソーセージなど好きなものをセルフで選べるスタイルです。食後にコーヒーや紅茶を飲むことができます。
これだけついて4泊100ポンド。カード決済時のレート換算で約1万5千円でした。
これは、二段ベッドが並ぶドミトリータイプの宿でも、なかなか見つからない激安プライスです。
利用した検索サイト http://www.otel.com/
カントリーサイドステイ ファームハウスinコッツウォルズ
「カワサキ的イギリス旅Vol.2」でも少し触れましたが、
コッツウォルズに滞在するための宿の予約は5月上旬にしました。
雑誌で取り上げられていたB&Bに予約のメールを送ったところ、満室だという返信が・・・。
しかし、そのメールには親切にも近隣のお宿候補2軒のリンクが張られていました。
で、訪れたのがこちらのファームハウス。
牧草地に囲まれた静かな地にあり、コッツウォルズストーンで造られた建物の一部の外壁は
200年前のものだとか。ファームハウスを切り盛りするオーナー夫妻が訪れた約20年前は、
残っていた壁以外は全て崩れており、廃墟だったそうです。
オリジナルの外壁を利用してファームハウスを建てるなんてステキですよね。
案内された客室には庭で摘んだスイトピーが飾られ、いい香りが漂っていました。
朝食は奥さんのこだわりを感じるフル・イングリッシュ・ブレックファースト。
卵の調理の仕方も聞いてくれますし、ソーセージも、マッシュルームも、
奥さんが焼くというパンも全てがおいしい。
フランスから取り寄せたアンティークのお皿のセンスも抜群です。
こちらはツインルームで1泊1室100ポンド。
静かな休日を美味なる朝ご飯でスタートさせたいなら、ファームハウスは断然おすすめです。
Lower Farm House http://www.adlestrop-lowerfarm.com/
英国旅行の定番 B&B inボーンマス
2001年の夏。私はドーセット州にある海辺の町、ボーンマスでホームステイをしていました。
今回、8年ぶりにこの地を訪れたのですが・・・。
町に着いたのが7月18日土曜日。みんながホリデーを楽しむ週末です。
特に予約をしていなかった私は「VACANCIES(空室あり)」と書かれた札が下がっている
小奇麗な外観の宿から部屋探しを始めました。
しかし、現実は厳しい。
シングルルームはないとか、予算より高すぎるとか、なかなか思うような1室に出会えない。
5〜6軒ほど回ったでしょうか。最後に寄った宿で、
「海沿いに何軒かB&Bがあるから、行ってみたら」とアドバイスをくれました。
海沿いは高いかなぁと思い敬遠していたのですが、助言に従い、
宿の人に言われた通りへと車を走らせました。その時出会ったのがこちら。
呼び鈴を鳴らすと優しそうなおばあちゃんが出迎えてくれました。
丁度キャンセルが出て、一部屋空いているよとの嬉しい言葉!
お部屋を見せてもらうと、白を基調にピンクを取り混ぜたインテリアがかわいらしいツインルームでした。
シャワー・トイレ付きだし、清潔だし、高いんじゃないかなぁと恐る恐る室料を聞くと、
なんと1泊30ポンド。
聞き違いかと思い、もう一度聞き返してしまいました。
もちろん宿泊を即決したのは言うまでもありません。
こちらのお宿はイギリスで最もポピュラーなスタイルのいわゆるB&Bです。
子どもが成長し、出て行くなどして余っている部屋を旅行者に提供する宿泊施設で、
一般のお宅に泊まるような感覚でステイすることができます。
価格もホテルなどに宿泊するよりずっとリーズナブル。
でも、当たり外れがあるのも確かです。日本から予約をするより、1軒ずつ回って、
部屋を見せてもらえる余裕のある日程の旅行なら、
イギリスの普通の生活も垣間見られるこのスタイルの宿がベストです。
まぁ、外れたとしても逆に思い出になっていいという話もありますがね。
Derwent House http://www.bedandbreakfast-directory.co.uk/info.asp?id=26798
宿泊したお部屋の雰囲気や宿の人のもてなし、朝食のお味など、旅の印象に多大な影響を与えます。
成功も失敗も良い思い出に変えられたらいいですよね。
※上記の金額は2009年7月現在のものです。宿泊する季節や人数などにより変更になりますので、詳しくはお宿にお問合せ下さい。
(取材・執筆 川崎 久子)