フルーツ王国・台湾。なかでも夏は、最もバラエティに富んだフルーツを味わえる季節です。そこで南部の町・台南から東部にある宜蘭まで台湾をグルっと半周し、フルーツ三昧の旅を堪能してきました。イベントや味覚狩り、体験型企画などその楽しみ方はさまざま。今回は前編として、台湾フルーツの王様「マンゴー」に関するスポットを紹介します。
●毎夏恒例のビッグイベント「台南国際マンゴーフェスティバル」
台南の夏の目玉イベント。開会式では、市長のあいさつや獅子舞の演舞があり盛大
フレッシュマンゴーやマンゴービールなどの加工品を販売する露店も出店
無料試食コーナーは早い者勝ち!
会場となるのは、マンゴー専門の青果市場がある玉井(参考:
https://www.tabikoi.com/special/2016/04/vol4-1.html)のほか、大内、南化、楠西、左鎮の5つの地区。期間中は週末を中心にマンゴーパンやビッグマンゴープリンを作る料理教室が開かれたり、かき氷コンテスト、農家1日体験といった催しもあったりして、会場ごとに趣向を凝らしたマンゴー企画が目白押しです。
カービング(フルーツ彫刻)教室では、トトロ風のユニークな作品も並ぶ
メイン会場の「走馬瀨農場(ゾウマーライノンチャン)」では開会式が行われるほか、マンゴー料理のフルコースを食べられるレストラン、創作スイーツコンテストやアレンジ料理の展示・試食などがあり、マンゴーを多彩なスタイルで味わうことができます。また、園内にある「マンゴーテーマ館」では、品種や栽培方法、歴史ほか、マンゴーに関するさまざまな情報を紹介。ゲーム形式で学べるコーナーもあり、楽しみながらマンゴー通になることができますよ!
台南で栽培しているマンゴーを一堂に展示。マンゴーテーマ館にも立ち寄ってみよう
マンゴー料理のフルコースは、2名用780元〜(数量限定)
<マンゴー体験はここでも!>
また、玉井の町の中心にある「台南熱情小子(タイナンローチンシアオズ)」は、スイーツをメインに種類豊富なマンゴーフードを味わえると評判の店。実はこの店は、玉井農会(農協)によるプロデュース。その強みから約60軒もの農家と契約しており、選りすぐりのマンゴーを使ったメニューをリーズナブルに提供しているのが特徴です。ドライマンゴーやマンゴーケーキなどのみやげ物も充実しているので、玉井観光の際に立ち寄ってみるといいでしょう。
最高級品種の愛文マンゴーをふんだんに使ったかき氷。
手前から「夏日迷情雪花冰(シアリーミーチンシュエフアビン)」140元、「熱情小子芒果冰(ローチンシアオズマングオビン)」120元
●マンゴーフェスティバルの際の宿泊に「大坑レジャーファーム」
入口付近の広場では、放し飼いにしているミニ豚ちゃんたちがお出迎え〜
トレッキング中には、緑の中を走り抜ける空中滑走や昆虫採集なども満喫できる
そして、ここは料理も名物。併設するレストランが国により「田媽媽(ティエンマーマ)」に認定されており、食事だけを目当てに訪れる人もいるほどです。田媽媽の認定は郷土の食材や伝統料理を提供する飲食店が対象ですが、そのなかでも素材選びや味にこだわる極限られた店だけ与えられるもの。大坑休閒農場では、大坑地区名産のタケノコや園内で育てた野菜、飼育しているニワトリの生みたて卵などを使った滋味に富んだ品々がふるまわれます。また、オーナーはもともと養鶏農場を営んでいた人で、チキンのグリルも有名。特にマンゴーフェスティバルの期間中は、これらの食材をマンゴー仕立てにしたコース料理を堪能することもできます。
夕食後は、併設するカフェバーでカクテル片手にまったり過ごすのもおすすめ
台湾ならではのマンゴー尽くしの旅。でも、台湾フルーツの魅力はこれだけに尽きません。後編では、今回紹介しきれなかったトロピカルフルーツに関するスポットを紹介します。
●Informaition
台南國際芒果節(台南国際マンゴーフェスティバル)
http://mango.farm.com.tw
芒果妹果樹園
台南市玉井区中正路446号
TEL:0932-986-784
台南玉井熱情小子芒果冰館
http://www.mangoicehouse.org
大坑休閒農場(大坑レジャーファーム)
http://www.idakeng.com.tw
(取材・文/田喜知 久美、取材協力/台灣レジャー農業発展協会)