2月8日、14日と2週に渡り降った雪で、埼玉県秩父地域も大きな被害を受けています。
これまでに例がない1m近い積雪を観測し、羽生と三峰口を結ぶ秩父鉄道も
2014年2月17日現在、寄居〜三峰口間は除雪作業が進まないため運休に。
山間部では国道が通行止めとなり、孤立集落の問題も深刻化しています。
ライフラインの復旧が、1日でも早く進むことを願わずにはいられません。
秩父地方がいつもの落ち着きを取り戻したら、足を運んでほしいのが長瀞です。
長瀞というと思い浮かぶのが、荒川沿いの岩畳、川下り、天然氷のかき氷...などなど。
夏のイメージがありますが、冬のこの時季も見どころがいっぱいあります。
玄関口の秩父鉄道長瀞駅は、赤い屋根が印象的なかわいらしい駅舎。
1911年開業当時の面影が残るレトロな佇まいから、「関東の駅100選」にも選ばれています。
駅から宝登山方面へ延びる道を歩くこと約20分のところにあるのが宝登山ロープウェイ。
山腹から山頂まで全長832mの距離を5分間かけて昇ります。
50人ほど乗れるゴンドラから見えるのは、稜線の美しい山々と長瀞の街並。
大パノラマに心が洗われます。
山頂駅のすぐそばには、山の斜面を生かしたロウバイ園が広がっています。
西園と東園とに分かれており、敷地面積は合わせてなんと5000㎡!
その中に「素心」「和鑞梅」「満月」という3種類のロウバイが2000本植栽され、
つやつやとした鮮やかな黄色の花を咲かせています。
ロウバイの林の向こうに見えるのが、
秩父のシンボル・武甲山。
石灰岩採掘のために削り取られた荒々しい山肌と、可憐なロウバイの花。
コントラストの妙を堪能できます。
ロウバイ園散策の後は、宝登山の麓にある宝登山神社でお参りを。
1874年建造の拝殿。
秩父神社、三峯神社と並ぶ秩父三社に数えられる神社だけあり、堂々たる佇まいです。
孝行に優れた24人の人物を取り上げた「中国二十四孝」をモチーフにした彫刻は、
表情も豊かで、見飽きることがありません。
長瀞への最新の列車運行情報は秩父鉄道のHPでも確認できます。
http://www.chichibu-railway.co.jp/
最新情報をご確認の上、おでかけください。
(取材・執筆 川崎 久子)