真冬にしか見ることができない、氷の芸術を見にいきませんか。山々に囲まれた盆地の埼玉県秩父地方は、夏は暑く、冬はひときわ気温が低くなります。
横瀬町芦ケ久保の「あしがくぼの氷柱」、秩父市の「三十槌の氷柱」、小鹿野町の「尾ノ内氷柱」は「秩父三大氷柱」と呼ばれ、冬には多くの観光客が訪れます。なかでもあしがくぼの氷柱は、西武秩父線芦ケ久保駅から歩いて向かうことができるアクセスのよさで人気です。
メイン会場、広場を囲む氷柱の壁。1月上旬でもだいぶ発達していた
冬の寒さが美しい氷柱を造り出します。氷柱を見ることができるのは、例年1月上旬から2月下旬にかけて。氷が厚みを増して迫力が増すのは、1月下旬〜2月上旬頃です。
芦ヶ久保駅から氷柱までは、徒歩5〜10分の道のり。道標やのぼりが立てられています。ウッドチップが敷かれて歩きやすい道なのですが、真冬は凍結して滑りやすくなっています。歩きやすい靴でお出かけください。
園内に散策路のマップが掲示されていた
順路に沿って進んでいくと、間近に不思議な形の氷が見られます。丸々とした形で凍っているもの、細いつららがヴェールのように連なっているもの、見応えがあります。
奥まで進むと、山の斜面にびっしりと氷が付いて氷の壁のようになっています。沢の水をまき、人工的に造られた高さ30m、幅200mに渡って広がる氷の壁が広場を取り囲み、圧倒されます。氷の形状は気候により、時期により異なります。同じ形を見ることは二度とできない、自然が造り出す一期一会の景観です。
青白く凍った氷柱が間近に眺められる
枯れた枝や草に氷が着き、オブジェのよう
期間中の週末、金・土・日曜、祝日の夜には、氷柱のライトアップも開催しており、氷柱がライトに照らされて幻想的な雰囲気をかもし出します。夜はかなり気温が下がりますので、暖かい格好をしてお出かけください。
幻想的なライトアップ 画像提供:(一社)埼玉県物産観光協会
氷柱観賞後は、芦ヶ久保駅に隣接する「道の駅 果樹公園あしがくぼ」に立ち寄っていきましょう。農産物直売所では新鮮な野菜や果物、農産物加工品を購入できます。秩父のご当地グルメが味わえる食堂のほか、郷土料理であるずりあげうどんの店もあり。秩父のよいものを満喫して帰りましょう。
秩父の家庭で食べられているずりあげうどん
【あしがくぼの氷柱:山歩きデータ】
アクセス:西武秩父線芦ケ久保駅下車
所要時間:1時間〜1時間30分
体力度★☆☆ 技術度★☆☆
※2024年のあしがくぼの氷柱は1月6日〜2月25日開催予定。気候や結氷具合により開催時期が変更することがあります。横瀬町のサイト等で確認をし、お出かけください。