京都には深い井戸が幾つもある by 小林禎弘

第38回 送り火で有名な大文字山に登ってみた!(京都市)

大文字山は、言わずと知れた8月16日に行われる五山の送り火で「大」の字が点火される山です。正確には如意ヶ嶽の中にある大文字山というべきでしょう。ビューポイントは鴨川土手や京都御所建礼門西あたりです。

その大文字山に登られたことがありますか?私は何度かあります。毎日登っている人、犬連れの散歩、学生のトレーニング、土日は家族連れ、外国人観光客など様々な人とすれ違います。コースはいろいろありますが、北白川通今出川の銀閣寺道バス停から火床までが1時間弱のメインコースです。

銀閣寺道バス停からの大文字山から歩き出し、銀閣寺山門前を左、さらに三叉路を右へ

バス停を東に行くと哲学の道入口があり、そのまま疏水沿いに銀閣寺の山門までだらだら600m歩きます。山門前の三差路を左へ、突き当りに八神社が見えますが、その手前を右へ90m行くと分かれ道があり未舗装の右の道を行きます(大文字入口の看板あり)。谷川沿いの道を350m歩くと橋が架かっていて、その橋を渡ります。大文字(火床・三角点)という見過ごしそうな小さな標識が手すりに貼ってあります。これに気づかず渡らず真っ直ぐ行くと道に迷います。

谷川沿いの緩やかな山道を下山する人達、この橋を絶対に渡らなければダメです、
橋を渡るといきなり始まる急斜面!

ここからが山道で、ひたすら登ります。途中に千人塚という供養碑があります。終戦前陸軍が本土決戦に備えて穴を掘っていた時、多数出てきた人骨の入った壺を供養するために建てられもので、足利義輝が戦で負けた時の武士のものだと言われています。ここまで30分、開けた林になっているので休憩しましょう。

千人塚とその前に広がる広場、石段が見えてきたら火床は近いです!

数分歩くと結構長い石段が現れます。火床で燃やす薪や護摩木を上げるためのリフトが交差します。10分かけて登り切ったら大の字の中心の火床に到着します。

大の字の中心の火床から見る京都市内

南を望むと大阪のビル群、森を抜けたところにある三角点です。
三角点から見るあべのハルカスです。日没になってしまいました

全京都街が眺望できるどころか、あべのハルカスや大阪の高層ビル群も見えます。大の字の上から森に入り25分登ると三角点に着きます。ここでお会いした人に話を聞くと、ここから大阪湾のタンカーが見えたそうです。大文字山は私有地が多く、標識がないので道に迷いやすいので、注意して登ってほしいとのことです。

夜景を撮影に来る人も多いそうですが、夜の登山は自粛するように書かれています。
京都の遭難者は大文字山が一番多いそうです。念のために懐中電灯を携帯しましょう。

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