春、お花見ハイキングに出掛けませんか。東京都あきる野市の弁天山は、4月のはじめ、山頂一帯がサクラとミツバツツジで覆われます。ミツバツツジは関東周辺の低山で見られる花木。木々の芽吹きが始まっていない春先に、他の花にさきがけて赤紫色の花を咲かせます。
登山口には赤い鳥居が立っている
スタートはJR五日市線の武蔵増戸駅から。五日市街道を進み、道標に従って弁天山の登山口を目指します。登山口は真っ赤な鳥居が目印。春先は鳥居の周りをミツバツツジやサクラが覆っています。
広葉樹の森をなだらかに登っていきます。進んでいくとちょっとした広場があり、建造物の跡が少し残っています。かつてこの山には観光リフトが架けられていたのだそう。錆び付き、苔むした土台に年月を感じます。
昭和の時代の観光リフトの跡が残る
リフト跡から少し進むと山頂への最後の登り。少し岩っぽいところもあるので慎重に進んでいくと、ほどなく山頂に到着します。花の見頃の時期は、ミツバツツジの赤紫色で山頂一帯が覆われます。例年の花の見頃は3月下旬〜4月上旬。サクラもあり、開花時期がうまく合えば、濃淡のピンクの景色が見事です。
ミツバツツジとサクラに覆われた山頂からの眺め
弁天山から、なだらかな尾根道を進み、丸太の階段を上り切るとふたつめの山頂、網代城山。木々に覆われ、見晴らしのない山頂ですが、中世には山城が建てられていました。石垣や土台などは残っていませんが、土塁や堀などに山城の跡を見ることができるようです。
かつて山城があったという網代城山の山頂
網代城山からは樹林を下っていき、舗装道路に出たら小峰公園を目指します。途中で、小峰台公園(前山公園)に立ち寄っていきましょう。小高い丘陵になっていて、大岳山など奥多摩の山々が見渡せます。公園一帯にはサクラなどの花木も多く、あずまやで休憩していくのもよいでしょう。
小峰台公園はちょっとした展望ポイント
小峰公園は桜並木や雑木林、田んぼや湿地などもある自然公園。時間が許せば立ち寄っていきたいところです。小峰公園からは秋川街道を進んで武蔵五日市駅に向かいます。住宅街を進み、最後に秋川を渡ると、モダンな建物の武蔵五日市駅はもうすぐです。
しゃれた駅舎の武蔵五日市駅に到着
【弁天山:山歩きデータ】
アクセス:JR五日市線武蔵増戸駅下車
コース:武蔵増戸駅…弁天山…城山…小峰公園…武蔵五日市駅
所要時間:約2時間10分
体力度★☆☆ 技術度★☆☆